歳末の日本放送の最高祭典として扱われる(NHK)放送の歌謡対決番組‘紅白歌合戦’出演陣に、今年は韓国出身歌手が1人も名前を上げられなかった。 主催側は‘色々な要因を総合的に判断して出演者を選定した’と説明しているが、日本言論は李明博大統領の独島訪問などで葛藤が深まった韓-日関係が反映されたものと解釈している。
NHKは今年12月31日夜に放送する紅白歌合戦出演者50チーム(個人または団体)の名簿を26日発表した。 昨年は東方神起、少女時代、KARAが出演したが、今年は韓国出身歌手は1人も名簿に名前が無い。 東方神起は今年初め日本全国ツアーで55万人の観客を動員した経緯があって、KARAと少女時代もレコード10万枚以上を販売するなど今年大活躍を続けた。
NHKはこれに対して「(出演者決定は)世論の支持、今年の活動、企画・演出上の必要性など3つの点から判断した」として「韓国出身3チーム全て昨年より評価数値が低くなった」と説明した。 具体的な評価数値は公開しなかった。
しかし日本言論はNHKが今年の紅白歌合戦に韓国歌手を出演させなかったことを政治的理由だと解釈している。 製作会社関係者はすでに去る9月、ある会議で「李明博大統領が天皇(日王)に謝罪を要求した問題発言の影響が大きい。 韓国芸能人が出演すれば視聴者たちの反感を買う」と話し、紅白歌合戦に韓国歌手を出演させない意向を明らかにしたと伝えられた。 <日刊スポーツ>は「韓国出身歌手が出演しなくなったことについてNHKがどのように説明するかが大きな関心事だった。NHKの説明には釈然としない部分がある」と27日指摘した。 日本国内の韓国系要人で組織された韓流発展協議会のある関係者は「日本歌謡界でも紅白歌合戦出場競争が非常に激しい。 韓-日関係が梗塞した状況で韓国歌手を出演させれば反発が大きいこともあってNHKが気を慎重になったようだ」と解釈した。
今年63回目を迎える紅白歌合戦は視聴率が70%内外に達する人気番組で、夜7時15分に始まり、中間にニュースを挟んで11時45分まで続く。
紅白歌合戦と共に日本の年末3大歌謡祭に挙げられる‘ベスト ヒット歌謡祭’(大阪読売TV主催)と‘FNS歌謡祭’(フジTV主催)出演陣にも韓国歌手は昨年とは異なり1人も含まれなかった。
東京/チョン・ナムグ特派員 jeje@hani.co.kr