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KOSPI主力株に昇格したSKハイニックス、14年の「成長神話」

登録:2026-02-05 20:38 修正:2026-02-06 09:29
SKハイニックスの半導体工場内のクリーンルーム=SKハイニックスニュースルーム提供//ハンギョレ新聞社

 今月14日は、ハイニックスがSKグループに買収されてから14年となる日だ。2003年当時、1株125ウォンまで下落し存続の危機にあったハイニックスは、現在株価が90万ウォン近くに達し、「KOSPI5000」時代をけん引する主力株となった。エヌビディア(NVIDIA)のジェンスン・フアンCEOやオープンAIのサム・アルトマンCEOなど、グローバルな大企業家たちが次々と韓国を訪れた理由も、SKハイニックスの高帯域幅メモリー(HBM)がAI時代を支える重要なチップだからだ。

 SKハイニックスの躍進が韓国経済の新たな成功神話として再評価されている。文化コンテンツの領域に「K-POPガールズ!デーモンハンターズ」があるなら、先端産業の領域でハイニックスの「AIチップ成功物語」があるということだ。さらには、ハイニックスがセブンイレブンと共同で発売した「HBMチップス」も人気だ。半導体チップの形を模したお菓子で、名前は高帯域幅メモリーではなく、ハニー(Honey)、バナナ(Banana)、味(韓国語で「マッ」Mat)、チップス(Chips)から取られた。最近ではハイニックスに関する書籍やインタビューも続々と寄せられている。

SKハイニックスの半導体工場内のクリーンルーム=SKハイニックスニュースルーム提供//ハンギョレ新聞社

 代表的なものが新刊書籍『スーパー・モメンタム』だ。ハイニックスは、会社のオンライン広報スペース「ニュースルーム」に、最近この本の紹介文と著者インタビューを続けて掲載した。『スーパー・モメンタム』は、大統領府出身や元ジャーナリストがチェ・テウォンSKグループ会長やハイニックスの元・現職社員にインタビューして出版した書籍だ。

 ハイニックスの物語は、困難と逆境、克服と成長、象徴性という成功神話の三拍子を備えていると評価される。今はハイニックスの「億単位の成果給」が話題だが、半導体業界ではかつてハイニックスが苦しかった時期に社員たちが経験した「つましい」エピソードが有名だ。清渓川の工具商店で手に入れた部品で古い機器を改造したり、オフィスの蛍光灯を外して電気代を節約したりしていた時代があった。1983年に現代電子として始まった同企業は、1999年にLG半導体を買収し、2001年にはワークアウト(債権団共同管理)に入った。米国のマイクロンに売却される危機を乗り越え、SKに買収されたのは2012年のことだ。

SKハイニックスの営業利益推移=資料:SKハイニックス、FnGuide//ハンギョレ新聞社

 かつて「万年2位」だったハイニックスの社員たちの夢は「私たちも一度は1位になりたい」ということだった。この願いを現実にしたのがまさにHBMだ。メモリー半導体の回路をさらに小さくするプロセスが限界に達したため、チップを上に積み上げて突破口を見出した。高性能ゲーム用グラフィック処理装置(GPU)を開発しようとする米国のAMDと提携し、2008年に開発を開始、2013年に世界初の第1世代製品を発表した。

 いろいろな波乱も多かった。開発が難しく、データの処理性能は優れているが、価格が非常に高かったからだ。ハイニックスの利川(イチョン)工場の体育館の隣の建物で「アオジ炭鉱」と呼ばれていたチームが作った2世代製品(HBM2)の市場をサムスン電子が先占した。ハイニックスは、チップの全面改善や新たなパッケージング技術(MR-MUF)、先進的プロセスの適用などで勝負をかけた。性能だけに賭けた「お金にならないチップ」が、AI時代を迎え、エヌビディアの高性能GPUと共に「金鉱を掘るツルハシ」になった。

 2012年にハイニックスの買収を決定したチェ・テウォン会長は、買収を検討していた当時、世界最大のファウンドリ(半導体受託生産)である台湾TSMCの創業者、モリス・チャン氏からアドバイスを受けた。「ダウンターン(不況)のときほど顧客とより良くつながるべきであり、アップターン(好況)のときには顧客の上に君臨してはならない」。これは「常に1位」のサムスン電子ではなく、ハイニックスがAIメモリーのトップになれた理由を想像させる。会社のトイレには「厳しく働こう」と標語が貼られ、顧客の前では身を低くする謙虚さが滲んでいたからだ。

 1位の座は刃の上に立っているようなものだ。半導体の歴史において永遠の勝者は存在しないからだ。追撃者であるサムスン電子、マイクロンとの本格的な競争が始まり、TSMCへの技術依存度を下げ、次世代製品とサービスを開発する「未踏の道」を切り開かなければならない。これは「ハイニックス・シンドローム」が直面している課題だ。

パク・チョンオ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1243432.html韓国語原文入力:2026-02-05 19:33
訳J.S

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