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韓国のHD現代、米企業と共同で軍需支援艦の建造・造船所の買収を推進

登録:2025-10-27 06:31 修正:2025-10-27 08:25
蔚山市にあるHD現代尾浦付近の塩浦埠頭に入港中の米海軍所属の4万1000トン級貨物補給艦「USNSアラン・シェパード」/聯合ニュース

 韓国の重工業大手のHD現代は、米国最大の防衛産業造船会社「ハンティントン・インガルス・インダストリーズ」(HII)とともに、米海軍の次世代軍需支援艦(補助艦)の建造を推進することにした。両社は米国内の造船所の買収と設立にも共に投資することで合意したことから、韓国造船会社の米国進出に弾みがつく見込みだ。米国フィラデルフィア造船所を買収したハンファオーシャンに続き、米国造船会社と合作投資形式でMASGA(「米国造船業を再び偉大に」)プロジェクトに参加することになる。

 HD現代とHIIは26日、アジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議が開かれる慶尚北道慶州(キョンジュ)で、「商船および軍艦設計・建造協力に関する合意覚書」(MOA)を締結した。両社はMOAを通じて、米海軍が開発中の次世代補助艦事業の設計と建造に協力することにした。米海軍は次世代補助艦のコンセプト設計の入札公告を出しており、HD現代は韓国とニュージーランドの海軍の補助艦を供給した経験をもとに、機動性と効率性を高めた補助艦を開発すると発表した。米海軍が開発する次世代補助艦は、作戦海域で戦闘艦に燃料などの軍需物資を提供する艦艇で、米海軍の補給および物流能力の現代化戦略の一軸を担う予定だ。

 HD現代重工業は、米軍の補助艦事業を受注すれば、HIIの米国造船所に人材、装備、国内で部品を組み立てて製作したモジュールなどを供給する方式を進めている。HD現代重工業の関係者は「国内の造船会社が米国の補助艦の共同建造事業に参加するのは、今回が初めて」だと説明した。HD現代は9月には米軍の4万1千トン級の貨物補給艦の定期整備事業に着手した。

 両社はまた、米国内の造船生産施設の買収または新規設立に共同で投資し、HD現代はHIIのニューポート・ニューズ造船所とインガルス造船所にブロックモジュールと主要資材などを供給することで合意した。これと共に、造船分野のエンジニアリング合弁会社の設立を検討し、米海軍および同盟国の艦艇に対する維持・補修・整備(MRO)分野でも協力することにしたとHD現代は説明した。

 HD現代が米国内の造船事業に共同投資のかたちで進出すると、韓米造船協力を追求するMASGAプロジェクトにも弾みがつくものとみられる。ハンファオーシャンの場合、昨年米国の造船所を買収し、ハンファ・フィリー造船所を拠点に米国事業の拡張を図ると共に、米軍艦艇のMRO事業も行っている。HD現代重工業の特殊船事業部のチュ・ウォンホ社長は「今回の合意覚書は米海軍が発注する事業に対する共同参加、米国内の船舶の生産拠点確保に向けた投資など、韓国と米国の代表的な防産造船企業間の実質的な協力事例」だと述べた。

イ・ボニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1225529.html韓国語原文入力: 2025-10-26 21:12
訳H.J

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