米中貿易摩擦による緊張が再び拡大した中でも、KOSPI(韓国総合株価指数)は15日、2.68%急騰し、史上最高値を更新した。KOSPIの時価総額は初めて3千兆ウォンを超えた。
韓国取引所の相場を見ると、同日KOSPIは前取引日より18.83(0.53%)上がった3580.64で取引を始めた。指数は11時頃に3600を超え、終盤は(対前取引日比)95.47(2.68%)高の3657.28で取引を終えた。10日に記録した史上最高値(終値3610.6)を3日で塗り替えた。取引中は一時3659.91まで上昇した。
有価証券市場の時価総額は3011兆9081億ウォン(約320兆1470億円)で、初めて3千兆ウォンを突破した。
機関投資家が7516億ウォン(約790億円)分を買い越し、外国人投資家も1629億ウォン(約173億1千万円)分を買い越した。外国人投資家は先物市場でも8718億ウォン(約926億4220億円)の買い注文優位を示した。
先立って開かれたニューヨーク証券市場はダウ指数が小幅に上昇したが、スタンダード&プアーズ(S&P)500指数とナスダック指数は下落するなど異なる流れが同時にあらわれる中で取引を終えた。米中貿易摩擦による緊張が原因とみられる。中国がハンファオーシャンの米国子会社5社と中国企業・個人間の取引を制裁すると発表したことを受け、ドナルド・トランプ米大統領は中国の「米国産大豆輸入中断」を批判し報復措置を検討していると述べた。
しかし、ソウル証券市場はその負担を軽く払いのけた。前日にはKOSPIが3646.77まで上昇した後、3561.81まで急落して取引を終えたが、この日は着実に上昇幅を拡大していった。
最近、半導体業界の好況に対する期待で指数上昇の勢いをリードしているサムスン電子が3.71%上がって9万5千ウォン(約1万95円)で取引を終え、取引中に一時下落したSKハイニックスも2.67%上がった42万2500ウォン(約4万4897円)の終値を記録した。
機械・装備(7.78%)、製薬(5.07%)、電気・ガス(4.08%)、建設(3.98%)、証券(3.74%)業種の上昇幅が大きかった。
この日、韓国政府が発表した不動産対策で、「不動産から株式市場への資金移動を誘導する」という政府政策方向に対する期待が蘇ったのも、指数上昇をけん引したものとみられる。新韓金融投資のカン・ジンヒョク分析家は「政府の不動産から株式市場への『マネームーブ』政策、生産的金融促進の期待に金融株が強勢を示した」と分析した。韓国金融持株は6.69%、未来アセット証券は4.38%上昇した。
コスダック(KOSDAQ)指数は16.76(1.98%)高の864.72の終値を記録した。
ソウル外国為替市場では、ウォン相場が前日より9.7ウォン高の1421.3ウォンで週間取引を終えた。