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AI時代に雇用増加が見込まれる職業1位は人文科学の研究員、減少1位は?=韓国

登録:2025-08-12 19:29 修正:2025-08-13 06:48
産業研究院「AI時代、雇用政策の方向性」報告書
7月29日、中国上海で開かれた世界人工知能カンファレンスにヒューマノイドロボットが展示されている=上海/AFP・聯合ニュース

 人工知能(AI)が産業現場に適用されることで専門職の雇用が増える反面、生産職など非専門職の雇用は減るという展望が報告された。

 産業研究院は12日に発表した報告書「AI時代、雇用政策の方向性」で、AI導入で雇用の増加が予想される職業と減少が予想される職業を各々20個ずつ提示した。雇用増加が予想される職業は、人文・社会科学研究職、法律職、経営・行政・事務職、教育職など高学歴の専門職に集中した。雇用が減少すると予想される職業は建設・採掘職、金属・材料設置・整備・生産職、農林・漁業職、繊維・衣服生産職など、主に肉体労働をする職群だ。

 報告書では、職業別にいろいろな作業を遂行するのにAIが持つ潜在的影響力や潜在的活用程度を示す「AI露出度」を測定し、雇用に及ぼす効果を分析。「AIと相互補完的な職業の場合、AIの活用拡大によりその需要が増えることもありうるが、そうでない職業の場合は減ることもありうる」と明らかにした。例えば、研究職はAIの膨大で複雑な資料処理能力を活用すれば、以前は検証するのが難しかった創意的なアイデアや直観を検証することができ、AIとの補完性が高く、これは雇用増加に肯定的に作用するということだ。一方、工場生産職や農林・漁業職などはAIが搭載されたロボットが投入されれば雇用が減るとの見通しだ。反復的で構造化された仕事をするケースが多いサービス職も、AIが雇用を減少させると予想された。

 世界経済フォーラムが今年発刊した報告書では、AIなどにより5年間に1億7千万件の雇用が生まれるが、9千万件は消えるという予測が発表された。これを受け、産業研究委の報告書はオーダーメード型の対応が必要だと提案。「AIによる代替可能性が高い職種に差別的・選別的な政策補助が必要だ」として「職業転換に必要とされる期間が長い点を考慮し、失業給与の拡大などAI代替リスクの高い職種に対するセーフティネットを強化しなければならない」と主張した。

イ・ボニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1212846.html韓国語原文入力:2025-08-12 15:29
訳J.S

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