本文に移動
全体  > 経済

テレビ市場で中国に追い詰められたLG電子、第2四半期の営業利益は半減=韓国

登録:2025-07-07 19:51 修正:2025-07-08 08:47
米関税の影響でテレビ事業が赤字に転換 
ソウル市汝矣島のLGツインタワー=LG電子提供//ハンギョレ新聞社

 韓国のLG電子の第2四半期(4~6月)の営業利益が前年に比べ半分水準になり、市場の予想を下回る「アーニングショック」を記録した。米トランプ政権の関税賦課と中国製品の攻勢による「二重苦」の余波で、成長と収益性に警告灯が点った。

 LG電子は7日、今年第2四半期の連結財務諸表基準の営業利益は6391億ウォン(約678億円)で、昨年第2四半期に比べて46.6%減少したと発表した。これは金融情報会社の「FnGuide」が前日集計した証券界隈の見通し平均(8470億ウォン)に大きく及ばない規模だ。第2四半期の営業利益は、直前の第1四半期に比べても49.2%急減した。

 第2四半期の売上高も前年比4.4%減の20兆7400億ウォン(約2.2兆円)にとどまった。企業の外形の成長と収益性いずれも後退したという話だ。会社側は「米国関税の費用負担が本格化し市場競争が激しくなるなど、非友好的な経営環境が続き、売上額と営業利益いずれも前年に比べ減少した」と説明した。

 事業部別では、売上全体の3分の1余りを占める冷蔵庫、洗濯機、掃除機など生活家電事業部(HS本部)の利益が昨年より悪化した。米国が賦課した関税負担を会社側が抱え込んだうえに、中東地域紛争などで海上運賃も高どまりした影響だ。

 特にテレビ、モニター、ノートパソコンなどを販売するメディア事業部(MS本部)の営業損益が第2四半期に赤字に転じたと推定される。事業部別組織改編直後だった第1四半期に営業利益49億ウォンを記録し黒字となったが、瞬く間に赤字転換した。高価ラインであるOLEDテレビのグローバル市場シェア「世界1位」(出荷量ベース)の名声が失われた格好だ。

 これはグローバルテレビ市場の需要停滞の中で、コストパフォーマンスを前面に掲げた中国のTCLなどが生産した普及型LCDテレビなどとの競争が激しくなり、収益性が悪くなったためだ。LG電子は25日、企業説明会を開き、事業部別の確定実績を公開する予定だ。

 LG電子は成長エンジンの確保に努めている。LG電子のチョ・ジュワン最高経営責任者は前日、(株)LGのクォン・ボンソク副会長をはじめとするグループ系列会社の代表らと東京に向け出国し、日本の自動車メーカーであるホンダの本社で非公開の製品説明会(テックデー)を行う予定だ。LG電子が未来の収益源として育てる電装(車両用電気・電子装備)の事業紹介に主な経営陣が総出動したわけだ。

 会社側は「下半期には無線新製品発売などでOLEDテレビのリーダーシップをさらに強固にし、物流費負担も多少減ると予想されるだけに、売上確保と関税の影響の最小化などを通じて健全な収益構造を確保することに注力する計画」だと述べた。

パク・チョンオ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/1206649.html韓国語原文入力:2025-07-07 19:27
訳J.S

関連記事