米国が関税戦争の引き金を引き、輸出比重が大きい韓国経済に赤信号が灯った。長い内需不振の中で成長を支えてきた輸出まで萎縮すれば、従来の成長ルートを離脱する可能性が高くなるためだ。1%成長も崩れる恐れがあるとの懸念まで出ている。景気ショックを緩和させる追加財政支出をするにも、長期化した国政空白のため容易ではない状況だ。
韓国政府と市場専門家たちは、米政府が2日(現地時間)に発表した相互関税は予想以上の強度だと評価している。金融監督院はこの日発表した報道資料で「市場の予想を大きく上回る攻撃的水準」と評価した。当初、米国の関税戦争を反映して今年の成長率見通しを調整してきたが、追加の調整が避けられなくなったわけだ。韓国銀行と韓国政府は、米国の相互関税発表前までは、今年1%台半ばの成長を見込んでいた。
アイエム(iM)証券のアナリストのパク・サンヒョン氏は「まず第2四半期から対米・対ASEAN輸出が鈍化し、国内成長率の下降圧力がさらに大きくなるだろう」とし「一部で言及された今年0%台の成長率が可視化されることもありうる」と語った。ドルに対するウォン相場も1500ウォンのラインを越えないよう維持するのは難しいとみている。匿名を要請した経済部署の高位当局者は「1%成長も難しいという内部分析があったが、現実になりうる」と述べた。すでに外資系分析機関では0%成長を見通しているところが少なくない。最近、英国のリサーチ企業のキャピタルエコノミクスは0.9%、米国の投資銀行のJPモルガンも0.9%とし、従来の見通しを下方修正した。
米国の措置が貿易相手国の報復関税につながる場合には、さらなるリスクが韓国経済に吹き込みかねない。2月、韓国銀行はこのような「悲観的シナリオ」が現実化される場合には、従来の見通しより今年は0.1ポイント、来年は0.4ポイントさらに低くなりうると分析している。もちろん同日公開された相互関税は交渉用カードに近く、実際の関税率は交渉過程で低くなる可能性もある。このような「楽観的シナリオ」では来年の成長率見通しを最大0.3ポイントまで上方修正できると韓銀は評価する。
米国の攻撃的な関税政策で韓国経済に赤信号が灯ったが、これを補完できる財政政策が支えられるかは不透明だ。12・3非常戒厳とそれに続く尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領弾劾訴追により国政空白が長期化しているためだ。追加の財政支出のためには、政府と政界間の緊密な交渉と議論が前提にならなければならない。最近、慶尚道圏の大規模な山火事による被害復旧用の補正予算の編成も、与野党間のつばぜり合いと政府の消極的な態度のために進展がない。
通貨政策も政治・経済の不確実性拡大により韓国ウォンの価値が大幅に下落した状態であるため、身動きの幅は狭い。基準金利を攻撃的に下げることになれば、ウォンの価値のさらなる下落を招くリスクがある。さらに2月、ソウルのオ・セフン市長の土地取引許可区域の電撃解除により動揺した家計負債も緩和的通貨政策を展開するのに負担として作用する。