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卒業・中退後の最初の仕事「1年以下の契約職」31.4%…過去最高=韓国

登録:2024-07-22 08:42 修正:2024-07-22 09:29
経済活動人口調査の青年層追加調査
ある就職博覧会で採用告知掲示板をみている求職者=キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 韓国で15~29歳の青年層のうち、卒業・中退後の最初の仕事が「1年以下の契約職」である人の割合が初めて30%を超えたことがわかった。これに、契約期間は決まっていないが「一時的な雇用」である職を最初の仕事として得た青年層まで加えると、その割合は40%近くとなる。ここのところ青年層の雇用率と失業率の指標は好調傾向を示しているが、青年の雇用の「質」は過去より低下している状況だ。

 統計庁が最近発表した「2024年5月経済活動人口調査の青年層追加調査結果」の詳細を21日に確認したところ、今年5月時点での15~29歳の人口817万3000人のうち、学校を卒業あるいは中退した後に就職を経験した人は376万5000人と集計された。そのうち31.4%を占める118万1000人が、初めての仕事として契約期間が1年以下の短期職を得た。在学中にアルバイトをしたのではなく、学校を出た後に得た初めての仕事であるにもかかわらず、3人中1人の割合で短期契約職の仕事だったということだ。

 卒業・中退後の初めての仕事が1年以下の契約職である青年の割合は徐々に増えている。2014年の19.5%から、5年後の2019年には24.7%に増え、今年は30%のラインを越えた。今年の卒業・中退後の初めての仕事が1年以下の契約職である割合(31.4%)は、関連統計が公表された2008年以来最大の数値だ。

 ここに、最初の仕事が一時的な雇用である青年まで加えれば、いわゆる「不安定雇用」で社会に初めて足を踏み入れた青年の割合はさらに増える。最初の仕事が、契約期間は決まっていないが一時的な雇用である青年は28万9000人と集計された。最初の仕事が1年以下の契約職である青年と合わせれば147万人で、卒業・中退後に就職経験があるすべての青年の39.0%を占める。

 反対に、いわゆる「一生の職場」になりうる仕事に就いて社会生活を始める青年の割合は減少傾向にある。今年5月時点で卒業・中退後の初めての仕事が、定められた契約期間がなく継続勤務が可能な雇用だった青年は198万人で、卒業・中退後に就職経験があるすべての青年の52.6%を占めた。10年前の2014年は62.1%だったことに比べ、割合が9.5ポイント減少した。

 これに先立ち統計庁は、今年前半期の青年層の雇用率は46.3%、失業率は6.5%だったことを明らかにしている。上半期で史上3番目に高い雇用率であり、史上2番目に低い失業率だ。しかし、初めての仕事が短期・一時職である青年の割合が徐々に増えている点は、青年の雇用の質が低下していることを意味する。

 青年の雇用の低下は、求職者が希望する仕事と市場での仕事が合わない「ミスマッチ」現象を深め、これが求職活動をしない非経済活動の青年の増加につながっているという指摘も出ている。大卒(専門大学を含む)以上の学歴を持つ15~29歳の非経済活動人口は今年上半期の月平均で59万1000人。昨年同期比で7000人増加した。15~29歳の青年層は全体の人口が減少傾向にあるにもかかわらず、非経済活動人口が増えている。この層をはじめとして、全年齢層の大卒以上の非経済活動人口は今年上半期の月平均で405万8000人で、昨年同期に比べ7万2000人増えたと集計された。

チェ・ハヤン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1150002.html韓国語原文入力:2024-07-21 22:12
訳M.S

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