世界の製造業に投入されている産業用ロボットが400万台に迫ることが分かった。韓国はロボット密度で依然として圧倒的1位を走っている。ロボット密度とは、労働者1万人当たりのロボット台数をいう。
国際ロボット連盟(IFR)は10日に発表した報告書「2023年世界ロボット工学」で、2022年現在、全世界の製造業の現場で稼働中のロボットは390万台に達すると明らかにした。前年の350万台より40万台の増。
産業現場でロボットを最も多く使う国は韓国で、ロボット密度が1012台だった。労働者10人にロボットが平均1台の割合で配置されているという意味だ。2021年の1000台より12台増えた。ロボット密度が4桁の国は韓国のみ。連盟は「産業用ロボット導入世界1位国家である韓国のロボット密度は2017年から毎年平均6%ずつ増加した」と明らかにした。
自動車産業は労働者4人当たり1台の割合
韓国の産業用ロボットは、電子産業と自動車産業が二つの軸を成している。特に自動車産業のロボット密度が高い。同産業は2021年末時点で労働者1万人当たり2867台で、ロボット密度が産業用ロボット平均のほぼ3倍に達する。労働者4人当たり1台の割合だ。
2010年から8年連続で産業用ロボット密度1位を走っていた韓国は、2018~2019年にシンガポールに1位を譲ったが、2020年に再びロボット密度1位に復帰した。
ロボット密度上位圏の国々と比べると、韓国のロボット密度がどれほど高いのかがさらに実感できる。何よりもロボット密度2位のシンガポールが730台で、韓国の70%水準だ。製造業大国に属するドイツ(415台)、日本(397台)と比べると、ロボット密度が2倍をはるかに上回る。
ロボット自動化上位10カ国のうち6カ国(韓国、シンガポール、日本、中国、香港、台湾)がアジアの国だ。日本はロボット密度は4位だが、ロボット生産量は世界1位だ。2021年には全世界の産業用ロボット需要の45%を供給している。
中国、果敢な自動化投資…1年間で22%増加
世界の平均ロボット密度は151台で、1年間で10台増え、史上最高値を更新した。国際ロボット連盟のマリアナ・ビル会長は声明で「ロボット密度は全世界の自動化の実態を示す指標」だとして「全世界の工場で導入されたロボット台数は6年間で2倍以上に増えた」と話した。ロボット密度の増加は、経済にコスト削減と雇用減少という相反する効果をもたらす。
地域別では欧州連合が労働者1万人当たり208台でロボット密度が最も高い。欧州ではドイツ、スウェーデン、スイスの3カ国が上位10位圏に入っている。続いて北米が188台、アジアが168台だ。
2021年に世界5位にランクインした中国は、2022年も順位は変わらなかった。しかし、自動化技術に莫大な投資を行い、ロボット密度が322台から392台へと1年間で70台(22%)も増加した。