本文に移動
全体  > 経済

現代自動車のロシア工場どうする…戦争勃発後に稼働中止、売却も容易ではない

登録:2023-05-22 07:20 修正:2023-05-22 07:51
ロシア、 非友好国の資産売却に過重な税金 
現代自動車「未定」深い苦悩
現代自動車ロシア工場の紹介写真=現代自動車ウェブサイトより//ハンギョレ新聞社

 ロシアにある現代自動車の2つの工場の売却をめぐって、2つの異なる観測が出回っている。ロシアとウクライナの戦争の長期化により、現代自動車がロシア工場をカザフスタンの企業に売却するといううわさがその一つ。もう一つは再稼働するとの予想だ。ロシア工場の処理をめぐり、現代自動車の苦悩は深まっている。

 21日までの最近の国内外の報道を総合すると、現代自動車のロシア生産法人(HMMR)の2つの工場の先行きは不透明だ。「フィナンシャルニュース」はこの日、現代自動車は2010年に建てられた現代自動車のサンクトペテルブルク工場と、2020年に買収した近隣のゼネラルモーターズ(GM)の工場の2工場を売却しようとしたが、ロシア政府によって断られたと報じた。一方、別のメディアは今月2日、ロシアメディアを引用し、今月に入って現代自動車のロシア生産法人が年内のサンクトペテルブルク工場の再稼働を模索しはじめていると報道した。

 現代自動車はサンクトペテルブルク工場で年間20万台を生産してきた。さらに近隣のGMの工場を買収し、生産台数を30万台まで増やした。2500人あまりの社員が現地モデルの「ソラリス」、グローバル小型SUV「クレタ」、起亜ブランドの「リオ」などを生産していたが、戦争が勃発し、有給休職、人員削減、運営中断に至っていた。これについては今年初めから、現代自動車が両工場についてカザフスタンの企業と売却に向けて調整しているとする国内外の報道が相次いでいた。そうした中、ロシア財務省は3月末、外国企業の資産売却に関する条項を改正、発表し、「非友好国」の投資家が事業体を売却する際には最大で市場価値の10%を税として納めることを義務付け、雰囲気が一変した。

 現代自動車がロシア市場から撤退するかどうかに注目が集まる中、現代自動車は会社としての最終決定は下されていないとの立場だ。この日、現代自動車の関係者は「解決が難しい問題」だとし「様々な方法の可能性を残してロシア工場の処理方法を考えている」と述べるにとどまった。戦争勃発前の2021年8月の時点で、現代・起亜自動車はロシア市場における自動車シェアで1位(28.7%)を占めていたが、開戦後は販売台数が0となり、中国やロシアの企業がその分を埋めている。

チェ・ウリ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/car/1092676.html韓国語原文入力:2023-05-21 19:56
訳D.K

関連記事