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中国に進出した韓国企業、続々Uターン…2022年は15社

登録:2023-01-05 20:05 修正:2023-01-05 21:34
産業部「海外進出企業の韓国復帰動向」 
復帰地域は京畿道が8社で最多
先月、中国北京で市民が新型コロナウイルス感染症用の薬を購入するために並んでいる=北京/ロイター・聯合ニュース

 中国に進出した韓国企業が韓国国内に復帰する事例が続いている。経済成長の鈍化など投資環境の悪化のためと分析される。

 産業通商資源部が5日に出した「2022年海外進出企業の国内(韓国)復帰動向」によれば、昨年一年間で韓国に復帰した企業は24社であり、このうち15社は中国に進出した企業であることが分かった。ここで国内復帰企業とは、「海外進出企業の国内復帰支援に関する法律」上の要件を満たし、韓国政府から支援対象に選定された企業をいう。進出国別では、中国に続きベトナムが4社で後に続き、米国、日本、台湾、メキシコ、インドネシアがそれぞれ1社だった。全体の復帰企業数は2020年(23社)よりは多く、2021年(26社)に比べると少なかった。

 国内復帰支援制度を導入した2014年以降、昨年までの累積復帰事例は126社にのぼり、このうち77%の97社が中国進出企業だったと集計された。ベトナム15社、米国4社、インドネシア2社の順だった。

 昨年の国内復帰企業の復帰地域をみると、京畿道が8社で最も多く、忠清南道4社、慶尚北道3社、慶尚南道・全羅北道がそれぞれ2社だった。2014年以降の累計では、京畿道・忠清南道・全羅北道がそれぞれ18社、慶尚北道が17社、慶尚南道が16社、釜山が10社だった。

 2022年の国内復帰企業の投資計画規模は1兆1089億ウォン(約1157億円)で、前年に比べ43.6%増加し、初めて1兆ウォンを超え過去最高を記録した。国内復帰企業の中で中堅・大企業の割合は37.5%(9社)で過去最高水準だった。この割合が2020年には26.1%、2021年には34.6%であり、2014~2019年には平均9.4%水準だった。

 半導体およびモバイル用の印刷回路基板(PCB)メーカーのS社、半導体用化学製品メーカーのD社など、関連法令によって先端業種、サプライチェーンの主要企業と確認された6社も、昨年の復帰事例に含まれていると産業部は伝えた。先端業種・サプライチェーンの主要企業の復帰事例は、2020年に4件、2021年には2件だった。

 昨年の国内復帰企業の雇用計画規模は1794人で、前年より21.3%少なかった。これは電気・電子、自動車、化学など資本集約的業種での復帰事例が多かったためだと産業部は分析した。資本集約的業種の割合は83.3%で、2020年の78.3%、2021年の69.2%より高かった。2014~2019年にはこの割合が平均60.4%水準だった。

 アンケート調査によると、国内復帰企業は復帰を決めた主な要因として、海外投資環境の悪化、韓国内需市場の拡大を挙げたことが分かった。

 産業部は「先端業種やサプライチェーンの主要業種の海外事業所縮小義務の免除、工場を新築・増築せず既存の国内の工場の遊休空間内に設備を投資する国内復帰の認定など、現場の意見を反映した制度改善を継続する」と明らかにした。

キム・ヨンベ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/global/1074508.html韓国語原文入力:2023-01-05 14:21
訳J.S

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