新型コロナウイルス感染症の余波で中断されていた韓日財界会議が3年ぶりに開かれた。韓国4大グループの社長団も国政壟断事態後初めて全員参加した。
全国経済人連合会(全経連)は4日午前、日本経済団体連合会(経団連)とともに、ソウル汝矣島(ヨイド)の全経連会館で第29回韓日財界会議を開いた。1983年に始まった韓日財界会議は、新型コロナの大流行で2年間中断されていた。
同日の会議では、相互輸出規制廃止▽相互ノービザ入国制度復活▽韓国の環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)加入の必要性▽インド太平洋経済枠組み(IPEF)の発展のための協力の必要性などの案件について話し合ったと、全経連は明らかにした。また、経済分野での韓米日3カ国の実質的な協力強化のために「韓米日ビジネスサミット」の開催と定例化の提案も出たという。
両団体は会議後に発表した共同声明で「今回の会議では韓日関係改善のためのモメンタムを逃すことなく、両国が1998年の韓日共同宣言の精神を尊重し、その後に発生した解決しなければならない課題に留意しつつ、未来志向的な関係構築のための協力を深化させていくことで認識が一致した」と明らかにした。声明ではまた「国際情勢が不安定になる中で民主主義・市場経済という価値観を共有する韓日の良好な関係を維持・発展させることは非常に重要だ」と明らかにした。「韓日共同宣言ー21世紀に向けた新たなパートナーシップ(金大中-小渕宣言)」とは、1998年に金大中大統領と小渕恵三首相が両国の不幸な歴史を克服し、未来志向的関係を発展させようという趣旨で合意した11項目の共同宣言だ。
この日の会議には国政壟断事態以後、全経連を脱退した4大グループの社長団が初めて全員参加した。サムスン電子のイ・イニョン社長と現代自動車のコン・ヨンウン社長、LG電子のチョ・ジュワン社長、SKマテリアルズのイ・ヨンウク社長が会議に参加した。4大グループのある関係者は「尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が日本との関係正常化の意志が強い状況で、3年ぶりにソウルで開かれる韓日企業家対話という意味で参加した」とし「全経連再加入の可否などとは無関係なこと」と述べた。
韓国側からはホ・チャンス全経連会長をはじめ、ロッテグループのシン・ドンビン会長、三養ホールディングスのキム・ユン会長、鍾根堂のイ・ジャンハン会長、趙顕曉星のチョ・ヒョンジュン会長、KB金融グループのユン・ジョンギュ会長、新韓金融フィナンシャルグループのチョ・ヨンビョン会長、大信フィナンシャルグループのイ・オリョン会長、SMグループのウ・オヒョン会長など20人が出席した。日本側からは、十倉雅和会長をはじめ、みずほ金融グループの佐藤康博顧問、三井物産の 安永竜夫会長、日立製作所の東原敏昭会長ら5人が出席した。