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韓国「今年は14年ぶりの貿易赤字となる見通し…規模147億ドル」

登録:2022-06-21 20:13 修正:2022-06-22 07:19
貿易協会「2022年上半期の輸出入評価および下半期の展望」 
輸出9.2%増加…史上最高7千億ドルを突破 
原材料価格急騰による輸入増加率16.8%…輸出の2倍
/聯合ニュース

 今年の韓国の年間貿易収支が147億ドルの赤字を記録するとの見通しが発表された。

 韓国貿易協会・国際貿易通商研究院は21日、「2022年上半期の輸出入評価および下半期の展望」報告書で、今年の輸出は昨年より9.2%増えた7039億ドル、輸入は16.8%増えた7185億ドルを記録すると見通した。これに伴い、貿易収支は147億ドルの赤字になると予想した。韓国の年間貿易収支の赤字は14年ぶりだ。

 報告書は、ロシア・ウクライナ戦争と中国の封鎖措置など難しい対外条件の中でも輸出は好調で、史上初めて7千億ドルを突破すると見通した。特に半導体輸出がファウンドリ需要を基に昨年より10.2%増加し、石油製品(50.5%)と石油化学(9.6%)の輸出も物量増加と単価上昇により大幅に増えると予想した。自動車も、半導体の供給不足にともなう生産支障と物流難にもかかわらず、一台当たりの単価が上がり、昨年より輸出額で11.1%増加すると展望した。

 ただし、船舶輸出は新型コロナ大流行以後に受注が急減し、引き渡し予定物量が大幅に減ったうえに、ロシア向け輸出が予定されていた大型LNG船の引き渡しが遅れ、昨年より21.9%減少すると予想した。鉄鋼輸出(-12.2%)も下半期から一部の単価が下方調整され、減少傾向になると予想した。

 報告書は、全般的な輸出好調にもかかわらず、原油など主な原材料価格急騰の余波で、今年下半期も輸入額が輸出額より大幅に増えると述べた。今年1~5月基準で原油・天然ガス・石炭・石油製品など4大エネルギー源の輸入が輸入全体の4分の1以上(27.6%)を占めたが、ウクライナ事態の長期化で原油の輸入単価は下半期もバレル当たり100ドル以上を維持すると見通した。ただし、最近の石油輸出国機構(OPEC)の原油増産決定やグローバル景気の鈍化など、原油価格が下がる可能性を考慮すると、下半期の貿易収支の赤字幅は33億ドルで、上半期の赤字幅(114億ドル)より大幅に縮小されるという。

 同研究院のチョ・サンヒョン院長は「今年、輸出は難しい条件の中でも史上最高実績に向かって巡航しているが、下半期のグローバル条件は容易でない状況」だとし「高い原材料価格・高い為替レート・高金利の3高現象が続き、輸出メーカーの採算性は悪化している」と述べた。

キム・フェスン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1047887.html韓国語原文入力:2022-06-21 15:38
訳J.S

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