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米国と中国の経済だけが早い持ち直し…「他の地域の回復スピードとは格差」

登録:2021-04-26 05:59 修正:2021-04-26 08:13
韓国銀行、海外経済フォーカス報告書で 
「国ごとに回復の速度と程度が異なる」
クリップアートコリア提供//ハンギョレ新聞社

 世界の新型コロナによる経済危機からの回復において、国ごとの格差が広がっている。二大国(G2)の米国と中国の経済が早いスピードで持ち直す中、ユーロ地域や日本、新興国などは回復のテンポが遅れている。

 韓国銀行(韓銀)は25日、「海外経済フォーカス」を通じて「世界経済が国ごとに回復傾向の速度や程度が多少異なる様相を示している」と分析した。

 米国経済は今年2月に寒波の影響を受けたが、バイデン政権の大規模な景気刺激策により、先月から景気回復のスピードが上がっている。韓銀は「一人当たり1400ドルの現金支給や経済活動の再開、円滑なワクチン普及などで小売販売が大幅に増加している」と指摘した。米政府の積極的な財政支出方針や新型コロナ状況の改善を考慮すれば、持ち直しの幅がさらに大きくなる可能性もある。

 中国の先月の輸出も高い伸び率を維持しており、小売販売の伸び率も拡大している。韓銀は「輸出好調と内需回復に支えられ、堅調な成長が続いている」と分析した。

 一方、ユーロ地域は、主要国の防疫措置の延長により、景気改善が遅れている。2月の産業生産は下落に転じ、輸出も減少傾向にある。小売販売は持ち直したものの、依然として低い水準だ。韓銀は「変異株の拡散、低い接種率などにより、当分の間は不振が続く見通し」だと指摘した

 日本もまた、今年2月に発生した自動車生産の減少を受け、経済が低迷している。日本東北部地域の地震や米テキサス地域の寒波で、車両向け半導体やその他の部品の需給に問題が生じたためだ。相対的に良好だった産業生産が減少に転じた。韓銀は「新型コロナの再拡散および防疫措置の強化、車両用半導体の供給問題による自動車生産の減少が続くなど、景気回復がやや遅れる可能性がある」と見通した。

 新興国のASEAN5カ国は、輸出は持ち直しているものの、内需は依然として低迷している。インドは消費と輸出を中心に緩やかな改善傾向にあったが、最近新型コロナの新規感染者数が急増し、経済の負担になっている。ブラジルも新型コロナの感染拡大が続き、景気回復のスピードが遅くなっている状況だ。

チョン・スルギ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/992463.html韓国語原文入力:2021-04-25 19:18
訳H.J

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