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開港20周年の仁川空港、パンデミックを乗り越え新たな飛躍

登録:2021-03-30 04:09 修正:2021-03-30 08:03
世界旅客5位、物流3位の「ハブ空港」へと成長 
コロナで旅客83%減…事業多角化
仁川国際空港公社提供//ハンギョレ新聞社

 「大韓民国の関門」である仁川国際空港が29日に開港20周年を迎えた。2001年の開港以来、毎年10%に迫る成長を続けており、国際旅客で世界5位、貨物で世界3位のグローバル・ハブ空港へと成長してきた。新型コロナウイルス感染症の世界的な流行で旅客需要が80%も激減するなど危機に直面しているが、世界の航空市場をリードする新たな飛躍を準備している。

 29日の仁川国際空港公社などの説明を総合すると、仁川空港は2019年現在で73カ国と255路線で結ばれ、100以上の航空会社が就航し、国際貨物取扱量で世界3位(年間266万トン)、国際旅客で世界5位(年間7100万人)を記録した。国際旅客数では、フランスのシャルル・ド・ゴール空港とシンガポールのチャンギ空港を抜いて世界5位となった。

 仁川空港は開港わずか3年で当期純利益を実現して以来、16年間の年間平均で8%の成長を見せた。また、世界1800あまりの空港に対する国際空港協議会(ACI)の「世界空港サービス評価」でも、2005年以降12年連続で1位を占め、国際的に空港運営能力とノウハウが一流と認められている。

 このような成果をもとに、世界各国の空港に運営ノウハウも輸出するグローバル先導空港としての位置づけを確立した。ポーランド新空港の戦略的コンサルティング、クウェート空港第4ターミナルの受託運営、インドネシア・バタム空港の開発と運営など、15カ国から30の事業を受注している。受注金額だけで2億3000万ドルに達する。第2ターミナルの拡張と第4滑走路の建設が完了する2024年には、1億600万人の年間利用客、年間630万トンの貨物輸送量が処理できるようになる。

仁川国際空港=仁川国際空港公社提供//ハンギョレ新聞社

 昨年は新型コロナの世界的な大流行で、仁川空港も史上初の危機に直面した。昨年の航空機旅客はアルファベットの「L」字型に急減し、この影響で開港以来初めて赤字(4260億ウォン、約412億円)を記録した。昨年の旅客は2019年に比べ83%減の1100万人にとどまった。今年もワクチン接種を考慮しても507万~1600万人程にとどまると仁川空港公社は予測している。同公社の関係者は「航空会社、地上操業および空港入店業者などの航空業界全般に対し、昨年は1兆2000億ウォン(約1160億円)の空港施設使用料減免や納付猶予などを行い支援した」とし「今年もこうした支援を続けていく計画で、赤字幅はさらに拡大する可能性がある」と述べた。

 仁川空港は、商業施設の賃貸料に大きく依存している仁川空港の収益構造から抜け出し、空港周辺の航空産業生態系の構築、独自開発した共用旅客処理システムの輸出など、事業多角化を通じた「航空需要回復対策」の樹立に取り組んでいる。仁川空港はこの日、「仁川国際空港新ビジョン2030+宣布式」を行い、コロナ危機の克服と航空産業の再飛躍を誓った。

 仁川空港公社のキム・ギョンウク社長はこの席で「仁川空港は、ポストコロナ時代の経営環境の構造的変化に対応するために、空港の概念を移動のための空間から楽しさ、ときめきを与える文化・価値以上の空間へと変えていく」とし「仁川空港は今後20年の成長を主導する新たな領域を開拓していくだろう」と強調した。

イ・ジョンハ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/capital/988601.html韓国語原文入力:2021-03-29 11:11
訳D.K

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