政府が素材・部品・装備産業の需給の安定と競争力強化に向け、今年2兆1千億ウォン(約2千億円)を投入し、関連企業の育成に乗り出す。
産業通商資源部は22日、仁川(インチョン)のあるフォトレジスト製造会社で開かれた素材・部品・装備の競争力委員会で、このような内容を盛り込んだ「2020年素材・部品・装備対策施行計画」を報告した。昨年7月、日本による半導体の主要素材3品目の輸出規制以降、日本への依存度が高かった主要な素材・部品・装備産業の国産化に力を注いできた政府が、今年さらに強力に政策を推進する方針だ。
この日の会議で産業部は、ここ6カ月間の努力で日本の輸出規制品目の国内生産基盤が固まったと評価した。液体フッ化水素は工場の新設・増設を通じて国内生産能力を以前より倍以上拡大し、第3国製品も試験を経て生産に投入された。気体フッ化水素(エッチングガス)は昨年末に新規工場が完成し、試作品を生産して国内生産基盤を確保した。フォトレジストも独自の技術開発や米国のデュポンなどの投資を誘致し、国内供給基盤を強化した。フッ化ポリイミドは昨年末に新規工場が完成した後、試作品を生産している。
政府は今年さらに確実に需給の安定性を確保し、年内に目に見える成果が出せるよう、2兆1千億ウォンを投資することにした。まず、100大品目の技術開発に1兆2千億ウォンを投入し、特に3大規制品目は完全な需給の安定化の達成を目標に、国内生産など企業活動支援に乗り出す。技術開発と生産連携には1500億ウォン(約142億円)を投入し、15の公共研究所・ナノファブ(Nano fab=企業体がナノ技術を用いた素材などの試作品製作、試験評価などを行える工場)など、テストベッドを大幅に拡充する。
素材・部品・装備関連の中小企業には保証、経営安定のための政策資金支援など1兆ウォン規模の資金を支援し、3月に慶煕大学、水原大学、大邱大学の3大学に新設される産学協同の共生型契約学科などを通じて、素材・部品・装備に関わる人材も積極的に養成する。
需要と供給の企業間連携モデルは、昨年の4ケースから2020年には20ケース以上に拡大発掘する。委員会はこの日、6件の協力事業を承認した。今回承認した協力事業の対象は半導体の全工程と二次電池用素材、フッ素系シリコン素材などで、現在は全量または相当部分を国外に依存している品目だ。
ソン・ユンモ産業部長官は「日本の輸出規制措置は両国の不確実性を高め、不当な措置であるだけに原状回復が必要だ」とし、「韓国政府は素材・部品・装備の供給安定化と競争力強化政策をぶれることなく推進し続ける」と述べた。