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日本、最近11年間韓国で1352億ドル付加価値の黒字を記録

登録:2019-07-15 06:24 修正:2019-07-15 08:00
OECD付加価値ベースの貿易統計によると 
2005~2015年、日本の貿易黒字は1352億ドル  
通関ベースの黒字額3032億ドルより少なく 
グローバル・バリューチェーンの高度化で黒字幅が減少
輸出用コンテナがずらりと並んだ釜山港湾の様子/ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 日本が2005年から11年間、韓国との貿易で収めた付加価値の黒字が、1352億ドル(約159兆ウォン)に達することがわかった。グローバル・バリューチェーン(GVC)を通じた付加価値の移転がかなりあったことを意味する。

 14日、経済協力開発機構(OECD)の「付加価値ベースの貿易統計」(Trade in Value Added)によると、日本が2005~2015年に韓国で収めた付加価値ベースの貿易黒字は計1352億ドルだった。同期間中、日本の韓国に対する貿易黒字総額は3032億ドル(約357兆ウォン)だった。

 これはグローバル・バリューチェーンを通じた国家間の分業システムを考慮した付加価値の移転量が、貿易黒字とは異なる流れを示したということだ。付加価値ベースの貿易統計とは、通関基準の価格として測定する貿易収支ではなく、中間財の価格などを除き、純粋に各国で生み出した付加価値のみを算定した統計である。

 例えば、韓国人が日本から輸入したテレビを100万ウォン(約9万2千円)で購入する場合、このうち中国企業が供給したディスプレイパネルの価格50万ウォン(約4万6千円)を除いた50万ウォンの付加価値だけが日本のものとして認められる仕組みだ。国際協力開発機構は、国家間の分業システムを意味するグローバル・バリューチェーンによる付加価値の生産過程を探るため、このような統計を作成・公表する。

 グローバル・バリューチェーンの高度化に伴い、日本が韓国で収める付加価値ベースの黒字額は年々減っている。分業システムが精密になるにつれ、一つの製品生産に関与する国が増える傾向にあるからだ。日本が韓国で収めた付加価値ベースの黒字額は、2005年の140億ドル(約17兆ウォン)から2015年には39億ドル(約5兆ウォン)へと3分の1以下に減った。2005年に273億ドル(約32兆ウォン)に達した日本の貿易黒字は、2015年には157億ドル(約19兆ウォン)で、58%水準に減少したが、付加価値の減少幅がさらに大きかったわけだ。項目別に見ると、2005~2015年、日本の韓国に対する輸出と輸入総額(通関額ベース)は、それぞれ6910億ドル(約815兆ウォン)と3878億ドル(約457兆ウォン)で、付加価値ベースの貿易額は輸出が3876万ドル(約457兆ウォン)、輸入が2525億ドル(約298兆ウォン)だった。

 企画財政部の関係者は「最近、世界経済の成長率を引き上げられた背景には、グローバル・バリューチェーンの高度化があった。日本政府の輸出制裁などの措置は、グローバル・バリューチェーンを切ることで、韓国と日本のみならず世界経済にも悪影響を及ぼす可能性が高い」と述べた。

ノ・ヒョンウン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/901700.html韓国語原文入力:2019-07-14 14:34
訳H.J

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