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サムスン、今年第1四半期に6千200億円の営業利益 ギャラクシーS7効果

登録:2016-04-08 00:36 修正:2016-04-08 16:22
モバイル・ITが善戦、営業利益の半分を生む 
「発売初期であり第2四半期がカギ」
翼を得たサムスン電子=ゲッティイメージバンク//ハンギョレ新聞社

 「ギャラクシーS7」という翼をつけたサムスン電子の飛翔は続くだろうか。第1四半期(1月~3月)に予想を上回る営業利益を上げたサムスン電子が、新しいスマートフォンのギャラクシーS7を前面に出して実績改善を継続できるかに関心が集まっている。

 サムスン電子は7日、売上高49兆ウォン(約4兆6千億円)に6兆6千億ウォン(約6千200億円)の営業利益を上げたとし、第1四半期の暫定実績を公開した。 売上は昨年同期よりは4%増加したが、前期よりは8.1%減った。

サムスン電子の4四半期別売上・営業利益//ハンギョレ新聞社

 売上高は前期より減少したものの、営業利益は一部で提起されたサムスン電子危機論を鎮める水準だ。 昨年の第1~3四半期に着実に増え、第4四半期に6兆1428億ウォンまで減った営業利益は、今年第1四半期には10.4%(4572億ウォン)増えた。

 実績に接した企業アナリストたちも「アーニング・サプライズ」(予想外の実績改善)という反応だ。 これに先立って金融情報企業「Fn Guide」が総合した証券会社24社のサムスン電子第1四半期営業利益展望値の平均(5兆6千億ウォン)をはるかに超える水準であるためだ。

 証券街では予想外の実績の主要因として、スマートフォンを生産するIM(IT・モバイル)部門の善戦を指摘した。 サムスン電子は部門別実績は公開していないが、営業利益の半分以上にあたる3兆5千億ウォン程度がこの部門から出たと見ている。 HMC投資証券のノ・グンチャン・リサーチセンター長は「ギャラクシーS7が決定的役割を果し、半導体分野も営業が堅調だった。 全社的に進めてきた費用削減の効果も反映されたと見られる」と話した。 サムスン電子は昨年、総人員(9万6898人)を2484人減らした。 サムスン電子も予想外の実績の理由として「ギャラクシーS7発売効果」を挙げた。

 為替レート効果も寄与した。 年初に国際金融市場の不安などを理由にドルの価値が急騰し、ウォン・ドル為替レートは2月末に1240ウォンを突破した。 第1四半期の平均為替レートは1201.14ウォンで、昨年の第4四半期(1158.15ウォン)より3.7%上昇した。 ドル基準でスマートフォンや半導体を同じ価格で売っても、韓国ウォンの収入は増え、外国企業に比べて価格競争力が上がったことになる。

 一部の専門家たちはギャラクシーS7の効果が決定的であるとか、この製品が今後も実績向上の保証手形になるという展望に対して判断を留保している。 先月発売したギャラクシーS7が1千万台売れたと言っても、初期物量を移動通信企業の営業店など流通網が吸い込んだ効果が大きいという分析のためだ。 消費者の呼応が爆発的であるため「ロングラン」が可能か否かはもう少し見守らなければならないという話だ。

 競争企業の新製品発売や為替レートの変動も見守るべき要素として挙げられる。 先行して市場に出てきたギャラクシーS7が、先月31日に出されたLG電子の新製品スマートフォンG5等とどのように競うかが重要だ。 為替レートは先月初めから下落を始め、現在は1150ウォン台に留まっている。 SK証券アナリストのキム・ヨンウ氏は「第1四半期のような為替レートがずっと続くとは考えられないので、第2四半期に入ってIM部門の営業利益が多少低くなる可能性がある」と見通した。

 ノ・グンチャン・センター長は「2年前に成功作と言われたギャラクシーS5は2千万台程度売れたが、ギャラクシーS7も2千万台供給を超えると見られる5月中旬以後に成功の可否を判断できる」と話した。

キム・ソンファン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/738763.html 韓国語原文入力:2016-04-07 19:55
訳J.S(1725字)

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