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韓国の中小製造業者、不況に“脱力状態”…500大企業も売上・営業利益落ち込む

登録:2015-05-20 23:38 修正:2015-05-21 11:21
 中小企業も大企業も“赤信号”
 中小製造企業は最近3年間
 生産・出荷増加率が足踏み状態
 投資の落ち込み・雇用も減少傾向

 韓国の中小製造企業が最近3年間、生産と出荷増加率で0成長になり、雇用と投資は減少傾向を示していると分析された。 また、売上額上位500大企業についても昨年、売上と営業利益が同伴墜落したことが明らかになり、中小企業と大企業に揃って“赤信号”が点った。

 大韓商工会議所は20日、「中小企業経営状況から見た経営診断と示唆点」という報告書で、中小製造企業の最近3年間の生産増加率が2012年0.3%、2013年1.5%、2014年0.1%であり年平均0.63%にとどまったことが明らかになったとした。 売上と直結する出荷増加率も3年間の平均が0.57%で、やはり足踏み水準だった。

韓国中小製造業の経営現況 資料:大韓商工会議所、統計庁(単位:%) //ハンギョレ新聞社

 中小製造業者の雇用・投資指標に至っては成長どころか減少傾向を示している。 雇用増加率は2012年4.2%、2013年2,4%と鈍化傾向を示し、2014年には-0.1%で減少傾向に転じ、3年間の平均値が2.17%にとどまった。 投資指標である設備投資総額増加率も、2011年9.3%から2012年には-3.2%に下落し、2013年には-13.6%に墜落し、2012~2013年2年間の年平均増加率が-8.4%になった。今回の商工会議所報告書は、統計庁が毎月8千社の中小製造企業を標本調査して発表する鉱業製造業動向調査を分析したものだ。

 このような実績不振を反映して中小企業が体感している景気感触も良くなかった。 大韓商工会議所が中小製造企業300社を対象に韓国内の経済状況を尋ねた結果、「不況持続」という回答が56.3%で、「不況が底を打ちまもなく回復するだろう」という回答(43.7%)より多かった。

500大企業、売上4.4%減り
営業利益は10.2%に急減

 大韓商工会議所のカン・ソック企業政策チーム長は「中小製造企業が過去の外為危機前後には規模の拡大にもかかわらず収益性の悪化により困難を経験したとすれば、最近は収益性の悪化はもちろん成長性自体が下落するという二重苦を体験している」と指摘した。

 このような困難は中小製造企業だけに限定されているわけではない。企業経営の成果評価サイトであるCEOスコアもこの日、韓国内売上高上位500大企業の経営実績(連結基準)を分析した結果、昨年の500大企業の売上は合計2527兆9450億ウォン(1円=9ウォン)、営業利益は125兆7670億ウォンで、2013年基準の500大企業に比べ売上は4.4%(115兆8030億ウォン)、営業利益は10.2%(14兆3430億ウォン)それぞれ減ったことが明らかになったと発表した。

 上位10大企業に限定すれば、売上が減ったのはサムスン電子、SKイノベイション、現代重工業、起亜自動車、GSカルテックス、韓国ガス公社の6社に達した。営業利益が減った企業もサムスン電子、現代自動車など7社だった。このうち、SKイノベイション(-2310億ウォン)、現代重工業(-3兆2495億ウォン)、GSカルテックス(-4560億ウォン)の3社は営業利益が赤字に転落した。

 500大企業の実績不振の中で、パンテック、ソンドン造船海洋、東部ファーム韓農、ポスコMテック、教保(キョボ)証券、HM投資証券、全北銀行など34社は昨年500大企業から脱落した。

クァク・ジョンス先任記者、イ・ジョンフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/692120.html 韓国語原文入力:2015-05-20 19:46
訳J.S(1613字)

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