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評価に差が出る韓国財閥とスウェーデンのバレンベリー

登録:2015-04-29 09:20 修正:2015-04-29 17:04
オーナー経営に対する国民支持率の違いはどこから生まれるのか

光州社会統合支援センターで初の会議
世界の企業支配構造と労使関係
スウェーデンや日本などの事例通じて摸索

バレンベリーグループの創業者 アンドレ オスカー バレンベリー //ハンギョレ新聞社

 スウェーデンのバレンベリー家のように、5代目となるオーナー家が大企業の支配力を行使しても国民の支持を受けることができるのはなぜなのか?  韓国財閥企業と彼らの所有支配構造はどう違うのか? 韓国の企業支配構造と労働者経営参加はそういう方向に進まなければならないのだろうか?

 世界各国の企業の支配構造と労使関係を広範囲に比較・検討する場が用意された。光州(クァンジュ)市の社会統合支援センター(センター長・全南大キム・サンボン教授)が29~30日に全南大人文大2号館4階教授会議室で開く第1回カンファレンス「様々な国の企業支配構造と労使関係」で、中国、日本、ベトナム、スウェーデン、ドイツ、米国と韓国の事例など8種類の発表を通じて新しい社会統合モデル構築を模索する。

 29日に「スウェーデンのバレンベリー企業の所有支配構造とそれが韓国に与える意味」を発表するシン・チョンワン聖公会大社会科学部教授は、スウェーデンと韓国の企業支配構造を比較する。平等主義的情緒が強い社民党執権のスウェーデン社会の中で、代を引き継ぎ企業を所有してきたバレンベリー家が、なぜ社会的非難を受けずにいられるのかを調べ、バレンベリー家の事例が韓国社会で受容されてきた方法を批判的に検討する。同日に発表される「ドイツ共同決定制度の構造的特性と社会経済的影響」(イ・サンホン元韓国非正規労働センター政策委員)は、ドイツ労使共同決定制度の歴史と論争を検討する。1976年にドイツで制定された共同決定法により、社員2000人以上の企業に適用されるこの制度は、労働者代表が参加する監督理事会が最高経営陣の選出と解任など企業全般の主な意志決定に参加するようにしている。

 30日に「企業支配構造の変化と日本企業の多様性」を発表する企業支配構造専門家の宮本光晴・専修大経済学部教授は、日本企業の支配構造が1990年代後半の金融危機と経営危機以後、どう変化するかを膨大な実証資料を通じて分析する。経済危機後、日本企業は長期雇用と成果主義の部分で米国方式と日本方式を結合した「新日本型」を選んだ。企業の社会責任性を強調する米国式と、労働者を含む企業利害関係者を重視する日本式の結合を見せる事例という。

 キム・サンボン同センター長は「企業支配構造が変わる時、労働者が企業の中で主権者に変われる。社会協約を通した光州型の仕事創出モデルの構築のために設立された社会統合支援センターのカンファレンスは、新しい経済民主化モデルを探索する契機になるだろう」と話した。

イ・ユジン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-04-28 19:36

https://www.hani.co.kr/arti/culture/religion/688851.html 訳Y.B

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