来年からすべての賃貸店舗の賃借人は、賃貸人(店舗オーナー)が替っても5年間の契約期間を保証されることになる。 また、賃貸店舗の権利金に対する法的保護装置が導入され、賃貸人が権利金の回収を妨害すれば損害賠償責任を負うことになる。
24日、政府は経済関係長官会議を開き、このような内容を骨格とした「壮年層雇用安定および自営業者対策」を確定し発表した。 今回の対策は、法改正手順を踏んで早ければ来年から施行される予定だ。
今回の対策の核心は、賃貸店舗の権利金保護方案だ。これまで慣行的に賃貸店舗の賃借人間で権利金取り引きがなされてきたが、法的には保護されていなかった。 これに伴い、賃貸人が賃借人の権利金を横取りする事例がしばしば発生した。
政府は賃貸人が親戚など知人に賃貸するという名分で賃借人に退去を要求したり、直接権利金を受け取ったりする行為等を禁止することにした。 また、すべての賃借人に対して5年間の契約期間を保障し、賃貸人が5年以内の短期契約を結んだ後に契約期限満了を理由に退去を要求したり、賃貸人が替ったという理由で既存契約内容を破棄する事態が発生しないようにした。 現在は、保証金と4年分の家賃を合算した金額(換算保証金)が一定金額以下(ソウル市内では4億ウォン)の賃借人にのみが5年間の契約保障を受けている。 また、権利金の回収機会を失った賃借人に対しては損害賠償訴訟を通じて権利金を確保できる道も開いた。
政府はこの他に自営業者支援方案として、創業段階での教育や資金などを支援する小商工人士官学校を作り、旧都心の路地商圏を活性化できるよう予算を支援する商圏管理制を導入することにした。 美容業とは別にメイクアップ営業だけを営業できるようにするなど、業種別に不合理な規制20件も改善することにした。
その他にも政府は、壮年層の雇用安定のために50歳以上の労働者に勤労時間短縮申請権を付与し、時間選択制に切り替えれば中小・中堅事業主に対して労働者1人当り月額20万ウォンの奨励金を支援することにした。 また、賃金ピーク制で賃金が下がる労働者に対する支援金も現行の年額840万ウォン水準から、2年間に限り一時的に1080万ウォンまで拡大することにした。 小商工人連合会と全国商人連合会はこの日共同論評を出し「自営業者を苦しめる主要因となっている賃貸店舗の権利金を法的に保護し、安定した営業基盤作りが可能になったという点で歓迎する。 過当競争など構造的な問題も改善されることを期待する」と述べた。