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同じミネラルウォーターでも価格は千差万別…消費者に水を飲ませる水価格

登録:2013-07-15 23:08 修正:2013-07-16 07:25
ひとつの水源地で色々なブランドを作ったり
いろいろな所で汲んでも同じ名前で販売
水に変わりがないのに価格は2.5倍差
ミネラル含有も価格と関係なし
ミネラルウォーターの使用が増える流れに乗って多様なブランドのミネラルウォーター製品が千差万別の値札を付けてあふれ、消費者が製品選択に困難をきたしている。 去る9日、あるデパートのミネラルウォーターコーナーを訪れた消費者が、陳列台に積まれた製品を較べている。 ニューシス

蓋 2ウォン・ペットボトル 70~80ウォン…
流通費・ブランドが価格‘意のまま’

 大型マートのミネラルウォーターコーナーに行けば数十種のミネラルウォーターが陳列されている。 国産ミネラルウォーターだけで20種余りに達し、輸入ミネラルウォーターまで加えれば30種を越える。 価格差も大きい。 イーマート蓬坪(ボンピョン)湧水、イーマート湧水ブルーなど大型マートPB商品が2リットル基準で470ウォンで国産ミネラルウォーターの中で最も安い方で、済州(チェジュ)三多水(サムダス・910ウォン・大型マート基準)が最も高い側に属する。 農心が中国で製造して輸入する白山(ペクサン)水は1100ウォン(2リットル)であり、フランスのエビアンとポルビックがそれぞれ1.5リットルで1800ウォン、2080ウォンに達する。 このように多様なブランドのミネラルウォーターが果たして各々差別性を持っているのだろうか?

1) などの水源地で生産されたブランド別ミネラルウォーター価格比較 2) 国内ミネラルウォーター市場の成長推移

■ブランドが違っても同じ水

 ミネラルウォーター事業をするためには飲み水管理法により市・道知事の許可を受けなければならない。 昨年末基準で環境部の‘飲料用水製造業者許可現況’を見れば、国内には計67個の製造業者が67個の水源地でミネラルウォーターを生産している。

 興味深い点は、1ヶ所の水源地で色々なブランドのミネラルウォーターが生産される場合が大部分だという事実だ。 環境部の資料によれば、京畿(キョンギ)抱川市(ポチョンシ)二東面(イドンミョン)の水源地から出た水が、二東クリスタル、ロッテアイシス、プルムワン湧水として包装され、忠北(チュンブク)清原郡(チョンウォングン)米院面(ミウォンミョン)の水源地から出た水がロッテアイシス、ホームプラスきれいな湧水、キムスクラブ湧水、チョイスエル湧水などのブランドを付けていることだ。

 また、一つのブランドのミネラルウォーターが色々な水源地で生産されている場合も多い。 例えばロッテ アイシスは京畿(キョンギ)抱川市(ポチョンシ)、忠北(チュンブク)清原郡(チョンウォングン)、忠南(チュンナム)公州市(コンジュシ)、全北(チョンブク)淳昌郡(スンチャングン)、慶南(キョンナム)金海市(キムヘシ)など全国6ヶ所の水源地で生産されている。 ハイト真露の石水(ソクス)とピュリスはそれぞれ7ヶ所と8ヶ所の水源地で生産されて、プルムワン湧水とドンウォンミネマインはそれぞれ5ヶ所の水源地で作られている。

 結局、全国的に流通している国産ミネラルウォーターの場合、同じブランドのミネラルウォーターを飲んでも、異なる水源地から出た他の水を飲むこともありえて、異なるブランドのミネラルウォーターを飲んでも実は水源地が同じ水を飲むことがありうるということだ。 例外は済州(チェジュ)三多水と海洋深層水千年間だけだ。 済州三多水は済州市朝天邑(チョチョンウプ)の水源地だけで生産され、この水源地では済州三多水だけが生産されている。 千年間も江原(カンウォン)高城郡(コソングン)近海で独占的に生産されている。

■ミネラルウォーターの価格はどのように決められるか

 全く同じ忠北(チュンブク)槐山郡(クェサングン)ムンクァン邑の水源地で生産されたプルムワン湧水は2リットル860ウォン、ネッスル ピュアライフは740ウォン、倉庫型大型割引マートであるコストコのPBであるコクレンドシグニチャーは350ウォンだ。 同じ水源地から出た同じ水だが、ブランドにより価格差が2倍以上あるということだ。 結局、ミネラルウォーターの価格は水の品質とは関係がないという結論に至ることになる。

ブランド別ミネラルウォーターの価格

 ミネラル含有量分析実験も同様な結論に至った。 昨年8月、消費者団体である消費者市民会は韓国繊維技術研究所水質食品分析本部に依頼して国内外のミネラルウォーター15種のカルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム含有量を分析した。 この実験の結論は‘価格が高いからとミネラル含有量が必ずしも高いわけではない’であった。 2009年に別の水質分析専門機関が国内外ミネラルウォーター22種について8種類のミネラル含有量を分析した実験も、ミネラルとミネラルウォーター価格の間にいかなる相関関係も発見できなかった。 一つのブランドの水源地がいろいろな所であったり、ブランドが違っても水源地が同じ場合が多い状況で、このような実験自体は無意味なことでもある。

 それではミネラルウォーターの価格はどのようにして決められるのだろうか? ミネラルウォーターは水源地に井戸を突き抜く初期設備投資をした後には、かかる生産費用が極めて少ない。 すべてのミネラルウォーター事業者に固定的にかかる費用は水質改善負担金だ。 国産ミネラルウォーターと輸入ミネラルウォーター1t当たり2200ウォンの水質改善負担金を該当市・道に納めなければならない。 2リットルあたり4.4ウォンということになる。 水質改善負担金を納付したという事実を証明する印鑑が印刷された蓋の価格が2ウォンだ。 2リットルのミネラルウォーターのボトル価格は通常70ウォンから80ウォンの間だ。 製造原価が100ウォンにも届かない。 ミネラルウォーター価格の大部分が流通費用と業者のマージンという意だ。 堅固な自社流通網を通じて流通費用を最小化できる大型マートのPB商品が相対的に安いのはこのような理由だ。

 ブランドイメージがミネラルウォーター価格を左右したりもする。 現代カードがボトルをデザインしてイーマートが流通・販売するイーウォーターは350mlに900ウォンで、同じ水源地から出たイーマートのまた別のPB品であるプンスウォーターより20%近く高く販売されている。 デザインを通したプレミアム化を試みたのだ。 国産ミネラルウォーターより10倍以上高い輸入ミネラルウォーターが消費されるのも、ブランドイメージ抜きには説明し難い。 ユ・シンジェ記者 ohora@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/economy/consumer/595799.html 韓国語原文入力:2013/07/15 22:05
訳J.S(2826字)

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