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世界最大 ‘ゴリアテ(巨人)’ 韓国造船を頼まれて

原文入力:2009-04-18午前11:11:44
高さ104mクレーン ‘天空の操縦室’ 地上との連結は無線交信のみ

キム・ヨンヒ記者

←蔚山現代重工業海洋工場Hドックに設置されている2基の1600トン級ゴリアテ クレーンの全景. 現代重工業提供

現代重工業 海洋工場へ行ってみたら

去る15日訪れた蔚山現代重工業,海洋工場の巨人クレーン。104mの下の世の中は忙しかった。完成されゆく船舶の溶接の音、自分の図体の何倍もの大型ブロック(船舶の一部を成す鉄構造物)を運ぶ平たいトランスポータが行き来する音、手旗信号を送る人々の声…. それに較べればオ・テクキュ氏が座っている天空の操縦室(キャビンルーム)は静かだというより緊張感に溢れていた。3ヶの起重機(ホイスト)中の一つが10トンクレーンを軽々と吊り上げドック内に移す作業が始まり操作盤上の彼の手つきがせわしくなった。

オ氏は最近こちらに新しく設置された世界で最大の1600トン級ゴリアテクレーン技師だ。正式名称は ‘ガントリー クレーン’ だが1970年代に450トン級が入ってきた時、その巨大な姿に付けた愛称が今は我が国造船業界で定着した。オ氏は「ドック内作業時間を最大限に短縮するのが造船所競争力の核心でありゴリアテはその中心」と話した。狭いエレベーターに乗り100m以上上がって到着したキャビンルームには、冷蔵庫と冷房施設,化粧室などが付いている。12時間交代勤務で地上に降りて行くのは昼休みの一回だけ、唯一世の中に開かれた窓は地上で信号手らが絶えず送ってくる無線交信だけだ。

最近、完工10番目のドックに1600t級設置
巨大ブロック移動・組み立て…5mm誤差 精巧操作
船舶受注途絶えた代わりに海洋設備受注 ‘期待’

バス4台が通れるという長さ14.7m、床板幅13mの梁があり、その間に起重機をおろし重い物体を移す巨人は主にドック内で巨大なブロックを移して組み立てる仕事を受け持つ。45階建ての建物の高さに相当するゴリアテがブロックを3~5㎜の誤差範囲で操作する精巧な作業を遂行する。1600トン級ならば3ヶの支持台が一度に計1600トンの重さを吊れるという話だ。何十メートル横にはもう一基の1600トン級ゴリアテが見えた。倒産したスウェーデンのある造船所が捨てた1500トン級を6年前に僅か1ドルで買い入れてきて再び作ったゴリアテだ。レールに沿って動かし、2基のゴリアテを近接させれば最大3200トンの重さを技師1人が操縦することもできる。ゴリアテの安全を担当するパク・ジュンヒョン技師は「風速が秒速20mを越えれば安全のために稼動を止めるが、造船所の作業効率のためにほとんど24時間稼動するので、部位別に異常有無を24時間監視している」と説明した。

この2基のゴリアテは現代重工業が最近完工した10番目のドッグ(Hドッグ)に設置された。船舶発注が途切れ浮遊式原油生産保存設備(FPSO)やボーリング船のような海洋設備の受注に造船会社らが死活をかけているなかで、初めて作られた海洋専門ドッグだ。長さ490m,幅115m,深さ13.5mでありサッカー場7面に相当する。ユン・テクサン海洋事業本部常務は「船舶市場は金融危機で暫時沈滞期だが、石油ボーリングなど海洋部門市場は明るい」として「特に浮遊式原油生産保存設備ばかりでなく、より大きい図体の浮遊式天然ガス生産保存設備(LNG FPSO)建造が本格化するのに備えた」と話した。大型船舶平均価格が一船当たり1億ドルとすれば、原油設備は1件で16億ドル、天然ガス設備は件当たり40億~50億ドルに達する。

現代重工業は建設中の群山造船所には1650トン級まで作る予定だ。
大宇造船海洋も今年900トン級を追加設置し、三星重工業も今年中に900トン級が追加で建てられる。去る90年、労働者たちの ‘ゴリアテ闘争’ の記憶を抱いている蔚山のゴリアテらは今 ‘世界1位造船強国’の象徴だ。蔚山/キム・ヨンヒ記者dora@hani.co.kr,写真現代重工業提供

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/350419.html 訳J.S