原文入力:2012/03/11 22:04(1548字)
中小企業研 報告書 公開
政府 委託研究報告書では初めて
1980年代まで国内では儀式用綿手袋を製造する会社が多かった。 だが、300社余りの国内企業だけでは供給が大幅に足りなかった。 品質の劣る中国産が輸入された。 価格があまりにも安いため、輸入すれば即座に品切れになった。 そのようにして数年が過ぎた後、儀式用綿手袋を作る国内企業はなくなった。 中国産が国内市場を完全に蚕食したためだ。
1981年から綿手袋を生産・流通してきた松鶴(ソンハク)手袋のチェ・ヒョンギュ(60)社長は韓-中自由貿易協定(FTA)が推進されているのを見ながら1990年代の儀式用綿手袋を思い出していた。彼は 「作業用綿手袋の場合、今でも中国産が一組あたり30~40ウォン安いが、関税8%までなくなればいくら国内産の品質が良くとも生き残ることはできないだろう」と話した。
韓-中自由貿易協定が締結されれば中国からの輸入が急増して労働集約的低付加価値産業の構造調整が本格化するという政府機関の委託研究報告書が公開された。 中国の急速な技術発展傾向を勘案すれば、韓-中自由貿易協定が国内産業競争力基盤を中長期的に崩壊させる可能性もあることが明らかになった。
11日<ハンギョレ>が入手した中小企業庁傘下の中小企業研究員による‘韓-中自由貿易協定締結が国内中小企業に及ぼす影響分析と対応課題研究’報告書を見れば、「中国の輸入関税率(9.69%)は米国(3.5%)とヨーロッパ連合(5.6%)より高く、関税引き下げにともなう期待利益が予想される」としつつも「労働集約的軽工業品目および生活用品などで輸入が急増し、業種別には被害が憂慮される」と分析した。 韓-中自由貿易協定と関連した政府の委託研究報告書が公開されたのは今回が初めてだ。 政府は韓-中協定と関連した委託研究報告書を対外秘に分類し一切公開しなかった。
業種別に見れば、繊維・衣類産業は関税の撤廃により中国産繊維の輸入がより一層増え、国内業者が大幅に減り雇用人員も減少し国内産業の空洞化が発生する可能性があると調査された。
繊維産業はすでに昨年の対中貿易赤字が35億ドルに達する程に難しい状況だ。 産業研究院の韓-中自由貿易協定研究結果を見れば、繊維と関連した関税を全面撤廃する場合、貿易赤字額は4億ドルほど増加する展望だ。
反対に我が国の代表的な対中黒字品目である電気・電子産業は関税が廃止されても輸出増大効果は微小と分析された。
情報通信製品は情報技術協定によりすでに無関税が適用されており、現在我が国が優位に立っている携帯電話、LCD,半導体など3大主力品目も中国の技術追撃のために2~3年後には同等になる展望であるためだ。
また、自動車産業の高い関税障壁がなくなれば、現代・起亜自動車など完成車業者は利益を得るだろうが、一部の自動車部品業者には被害が発生すると予測された。
例えばタイヤや自動車アフターサービス(A/S)産業は価格競争力がある中国産の輸入が増加すると予想された。 また、その結果として国内部品企業等の構造調整が発生する可能性があると分析された。
一般機械産業でも中国が技術力を向上させる間に我が国が日本に追いつくことができなければ、かえってわが国の産業競争力を弱化させかねないと報告書は明らかにした。
チョン・ウンジュ記者 ejung@hani.co.kr
原文: 訳J.S