「カンカンカンカン…」
まもなく電車が通ることを知らせる音が鳴り響く。遮断機が下り、人々は慌ただしくカメラを取り出す。線路の向こうに広がる広大な海には、漫画の中のシーンのようにあたたかな日差しが輝いている。より良い場所を先取りするための息詰まるような神経戦が繰り広げられ、緑と黄色の電車がガタゴトと通り過ぎる。カシャ、カシャと響くシャッター音。歓呼とため声が交錯した。この瞬間、「左手はそえるだけ」だ。
先月21日午後、神奈川県の鎌倉高校前駅の線路では、電車が通るたびに「湘北vs山王」戦を彷彿とさせる撮影競争が繰り広げられた。この駅は単線のホームで、普段は無人の小さな駅だが、最近日本で一番熱い注目を浴びる駅として浮上している。まさに映画「ザ・ファースト・スラムダンク」の封切りに合わせ、再び吹き始めたバスケ漫画「スラムダンク」のブームのおかげだ。
「スラムダンク」ファンなら、電車、線路、海という単語だけですぐにこの風景を思い浮かべる確率が高い。この駅は漫画はもちろん、アニメのオープニングにも登場した場所であり、スラムダンクの中の「陵南高校」は鎌倉高校をモデルにしている。鎌倉でゲストハウスを営むノグチマオさん(39)は「新型コロナで途切れていた観光客が、最近スラムダンクのおかげで増えている」とし「ちょうど昨日も韓国人観光客がスラムダンクのためにここに泊まった」と話した。
実際、この日約2時間ほど見守っていたところ、漫画のシーンを撮影しようとする人たちが絶え間なくこの踏切を訪れた。常に30~40人ほどがいたが、電車が約5分から10分ごとに来るので、回転が速かった。ただし、写真を撮るのは簡単ではない。電車の位置と日差しのちょうどいいタイミングをとらえなければならないからだ。すべてが完璧にマッチした瞬間、電車の前で写真を撮りたい衝動を抑えられなかった人が飛び出してポーズを取ることもあった。その瞬間、皆は嘆声を上げたが、「しかし、この写真が使われることはなかった」
日本では「スラムダンク」ブームと米プロバスケットボール(NBA)でプレーする選手たちの活躍ぶりが重なり、バスケ自体の人気も高まっている。実際、この日の夜、スポーツチャンネルでは渡邊雄太(28、ブルックリン・ネッツ)、八村塁(24、ロサンゼルス・レイカーズ)についての話題が続いた。渡邊は何度かのミスにもかかわらず絶えず挑戦を繰り広げ、今季「キャリアハイ」を記録した不屈の選手だ。
加えて、167センチの身長でNBAに進出した経験から「リアル版宮城リョータ(韓国版ではソン・テソプ)」と呼ばれる富樫勇樹(29、千葉ジェッツ)も再び大衆的関心を集め、日本プロバスケットボール(JBL)に対する関心も高まっている。富樫は、スラムダンクの登場人物の宮城リョータ(168センチ)と身長がほぼ同じで、ポジションもガードと同じだ。少なくとも日本ではこの台詞がしっくりくる。
「(バスケットが)大好きです。 今度は嘘じゃないっす」