14日、韓国で世界初公開された映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(以下『アバター2』)の監督とキャスト陣の来日記者会見でイルカショーが行われ、動物環境団体の批判が相次いでいる。環境保護のメッセージを強調した映画の広報イベントに海洋環境搾取の象徴であるショー用のイルカが動員されたという批判だ。
10日、ジェームズ・キャメロン監督と主演俳優のサム・ワシントン、ゾーイ・サルダナ、シガニー・ウィーバーらは『アバター2』の公開に先立ち、プロモーションのため来日した。当時、現場を撮影した動画によると、キャメロン監督とキャスト陣は巨大な水族館前の壇上に座っており、「パンドラ(映画の中の惑星)へようこそ」というキャメロン監督の言葉と共にイルカショーが始まる。
イルカたちはくちばしでトレーナーを空中に放ったり、尻尾で立ち泳ぎ(テールウォーク)をするなど高難度の動作を披露した。これを見たシガニー・ウィーバーやキャメロン監督は一瞬戸惑っているように見えたが、すぐ拍手をしながら歓声をあげた。
キャメロン監督はイルカショーが終わった後、「私はイルカが大好きだ。知性的で社会性があり、そして人間と交流することができる。イルカたちはこのショーに出演することを許可したと思う」と述べた。さらに「私もショーに参加してもいいですか? イルカに乗りたい」と付け加えた。
動画が公開されると、動物環境団体は一斉に批判の声をあげた。国際環境団体「ドルフィン・プロジェクト」(Dolphin Project)は15日、ソーシャルメディアを通じて来日会見の動画を共有し「イルカはこのようなショーを許可したことがない」とし、「映画が海と海洋生物、人間との関係を強調していることを考えると、あまりにもがっかりだし、アイロニーだ」という書き込みを残した。
それと共に「日本が水族館ショーに動員しているイルカは残酷な捕獲で知られた太地で捕まってきた動物たちだ。イルカ捕獲産業の中で彼らは残忍に屠殺されている」と強調した。ドルフィン・プロジェクトはこれまで、和歌山県太地で行われているクジラ漁や捕獲をモニタリングしながら、その現状を知らせてきた。
動物権利団体のペタ(PETA)もイルカショーを観覧した監督の決定を批判した。ペタのリサ・レインジ首席副議長は「キャメロン監督はパンドラの水中世界に命を吹き込むために13年間努力してきた。なのに、なぜ地球の水族館で起きている残酷な事業を止めるためにたった5分間も投資しなかったのか」と問い返した。また「イルカをコンクリートタンクに閉じ込めてサーフボードのように利用するのはアバターの悪役たちがやること」だと批判した。
キャメロン監督は環境と動物のために約10年前から「ビーガン」(完全菜食をしながら動物性商品を使わないライフスタイル)を実践してきたという。『アバター2』にも前作に続き環境保護に対するメッセージを盛り込んでいる。9日、ソウルで開かれた来韓記者会見で、キャメロン監督は「ダイバーであり探検家として数千時間を水の中で過ごしてきた。海が好きで、海が私たち人類にどんな意味を持つかをよく知っている」としたうえで、「イルカのような動物が無分別な捕獲で消えている。人類がもっと努力しなければならない」と述べた。