63年ぶりにアジアカップの誘致を狙っていた韓国サッカー界の野心が崩れた。
大韓サッカー協会は17日、「本日開かれたアジアサッカー連盟(AFC)執行委員会で、2023AFCアジアカップはカタールで開催することを最終決定した」と伝えた。サッカー協会は「大会誘致のためにここ数カ月間にわたり最善を尽くしたが、惜しくも競争で敗れてしまった」とし「熱烈な声援と期待を送って下さったサッカー選手、サッカーファン、国民の皆様に失望を抱かせて大変申し訳ない」と話した。
アジアカップは、1956年から4年ごとに行われるアジア地域最大のサッカー大会で、本来は2023年6月に中国で18回目の大会が開かれる予定だった。しかし5月に新型コロナウイルスの再拡散にともなう困難を理由に中国が開催権を放棄し、その後韓国、カタール、インドネシアが誘致戦に飛び込み、競争を繰り広げてきた。サッカー協会は先月15日、誘致申請書を提出した。
韓国は合理的な名分を掲げ、カタールは巨大な実利を強調した。韓国は東西地域のバランスと日程の維持などを考慮した時、東アジアが合理的な順序だとみたが、ワールドカップのインフラと「オイルマネー」を前面に掲げたカタールの物量攻勢を乗り越えることはできなかった。サッカー協会は「カタールがアジアサッカー連盟に自国企業のスポンサー参加と自国放送会社の大規模中継権契約、大会運営費用支援など莫大な財政後援を約束した」と説明した。
これでアジアカップは2019年のアラブ首長国連邦大会に続き、来年のカタールまで相次いで中東で開かれることになった。2027年開催国の最終候補地にはサウジアラビアとインドが上がっているが、ここでもサウジアラビアが選定されるならば3連続の中東大会になる。カタールは1988年と2011年の2度アジアカップを開催し、各大会で準優勝と3位の成績を収めた。直近の大会である2019年の優勝チームもカタールだった。
韓国は初代大会(1956年)と第2回大会(1960年)でアジアのトップに立って以来、優勝がない。最後の優勝である1960年大会当時は、開催地が韓国だった。サッカー協会は「開催地決定権を持つ執行委員全員に随時個別に接触しながら説得に乗り出したが、結果的に力不足だった」とし「今後の国際競争力とサッカー外交強化のための方案についてさらに多く研究し実践する」と述べた。