ドラマにはまった中年男性を意味する‘ドラジョシ’(ドラマ+アジョシ(おじさん))という流行語があった。 女性たち、特に主婦たちがドラマの主な視聴者層という通念とは異なり中年男性たちがドラマに陥る現象を指摘した新造語だ。 しかし50代男性たちのドラマ放映時間帯のテレビ視聴率が急激に下がり、‘ドラジョシ’という言葉が色あせたことが明らかになった。
17日<ハンギョレ>が視聴率調査企業TNmSに依頼して最近10年間の中年男性たちのTV視聴形態変化を調査した結果、特に50代の男性たちの視聴率が大幅に下がっていることが分かった。 2002年12月と昨年12月の夜10~11時台の地上波テレビ視聴時間を比較したこの調査で、50代男性たちの視聴時間は2002年の26分から昨年は17分に34.6%減少した。
このような下落幅は全体の平均減少幅である22.2% (18分→14分)より大きいだけでなく、40代男性(26.3%・19分→14分)と60代以上の男性(27.3%・22分→16分)等、他の年齢帯の中・老年男性たちの視聴時間減少幅よりも大きい。
50代の男性たちはなぜテレビから遠ざかっているのだろうか? 同じ期間の経済活動変化を見回せばその理由を伺うことができる。 統計庁の調査結果によれば、50代男性の雇用率は2002年の82.8%から2012年は86.3%に他の年齢帯に比べて大きく増加した。 同じ期間の全体雇用率は60.0%から59.4%に下がった。 統計庁関係者は「50代男性の雇用率が大幅に上がったのは、これらの人々が職場を辞めても自営業や再就職に乗り出し引退遅延現象が現れているため」と説明した。
三星生命引退研究所が50~70代の男女引退者3826人の余暇時間活用を分析した‘引退者たちは一日をどのように過しているか’報告書は、引退した男性たちが余暇時間に主にテレビを見ていると明らかにしている。 引退者たちの視聴時間は女性より多いことが分かった。 したがって50代の男性たちが経済活動に多く出た結果、テレビを見る時間が減ったという分析が可能だ。
最近、正統史劇が衰退したのもこのような変化と関連があるように見える。 TNmSが2009年以後50代男性たちの年間視聴率順位を調べた結果、毎年5位以内に必ず史劇が入っている。
キム・キフン TNmS分析マーケティング本部長は「50代男性たちは史劇の主要視聴層だ。これらの人々がテレビを見なければ史劇視聴率は落ちざるをえない」と話した。 放送会社は視聴率が支えなければ費用の多くかかる正統大河史劇を維持することは難しいと説明する。 現在放送中の唯一の正統大河史劇である<韓国放送>(KBS) 1テレビの<大王の夢>の去る10日の視聴率は9.0%(ニールセン コリア)であった。
ウム・ソンウォン記者 esw@hani.co.kr