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[社説]人格教育に失敗しても政策を転換しない政府

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/550130.html原文入力:2012/09/04 19:13(1214字)
 3日から8日までは教育科学技術部主管の人格教育の実践週間だ。この期間に人格教育ビジョン宣言式、長官と職員の出勤途中の会社員を対象にした食卓を囲む教育キャンペーン、民間企業体との食卓を囲む教育の締結式などの各種の行事が開かれる。人格教育の思いはどんどんあふれ出るようだが、実際初日に発表した教科部の実態調査の結果だけ見ても、政府が学校暴力対策として進めてきた人格教育の失敗は鮮明だ。   ポータルサイトなどオンラインを通した調査で、‘信頼、協力、参加など、生徒らの共生の能力’を尋ねる問いに、回答者の75.6%が‘低い’と答えた。生徒、教師、父兄の5万7902人を対象にした文書による質問でも62%が同じ答えをした。特に教師(80.5%),父兄(64.2%)の否定的な答が多かった。学校の現実がうんだ結果であるところだ。 回答生徒の41.3%は学校を止めたいと考えてみたことがあるとした。その理由は多くが学業成績(41.8%)だった。性格形成を歪曲した要因はやはり成績中心の学校教育(33.4%)が筆頭だった。このような環境で自尊心を持つことは難しい。生徒の10人に6人は自分に対して肯定的な姿勢を持っていないと答えた。
  政策失敗を多いに語っているが、その数値は予想よりましな方だ。成績順の線引きや入試競争教育に疲れた生徒たちは世界で最も不幸だ。小学校の時から身についたために不幸を不幸として感じられず、表現できないだけだ。昨日も一昨日も、大邱(テグ)や蔚山(ウルサン)で生徒が相次いで自殺した。政府が人格教育の強化を対策として示したことは正しい。問題は人格教育の破壊の張本人である入試制度と入試競争教育はそのままにしているという事実だ。病の原因はそのままにしたまま症状を直すというのは欺瞞だ。信頼、協力、参加の学校共同体ならば、落ちこぼれを最小限にできる。だが、子供たちの個性と可能性を無視してひたすら成績順で線引きするならば、学校は単なるサバイバルジャングルだ。
  昨日の国務総理主催の学校暴力対策会議で人格教育ビジョン宣言式があった。いまだに美辞麗句で国民を欺くことができると考えている。まともな気持ちがあるのなら今からでも入試競争の教育課程を廃止しなければならない。英・数・国に偏重して学校の教育課程を歪曲した集中履修制度は性格と直結した倫理体育および道徳社会教科を教壇から追い出した。 一斉試験は朝の読書・鑑賞時間の運営や放課後の仲間遊び、サークル活動のような創意的な教育活動を締めつけた。このような'患部'から直すつもりがないならば、もともと人格教育を口にしないよう望みたい。
原文: 訳T.W