李在明(イ・ジェミョン)大統領は5日、「クーデターを3回も起こした中心が陸軍士官学校(陸士)であるにもかかわらず、一度も責任を問われなかった。今後また起こる可能性があるのではないか」と述べ、12・3内乱の「問責」と「クーデター再発防止」を、陸海空軍士官学校を統合した国軍士官学校創設の背景として言及した。これに対し、陸士総同窓会などは、12・3非常戒厳に対する「政治的報復」だとして反発している。
韓国の国軍士官学校の創設が政治的攻防の渦に巻き込まれる中、士官学校の教育改革の議論は公論の場から押しやられている。ここでは将校養成体系と軍人事制度の側面から、士官学校の改革を問答形式で整理してみた。
―海外にも士官学校制度はあるのか。
「各国は歴史的背景や文化的特性に応じて、多様な将校養成体系を備えている。イスラエルには独立した士官学校がなく、兵士や下士官の中から実力が認められた優秀な人材を将校として選抜し養成する。米国は陸海空軍の士官学校を設けている。フランスは各軍の士官学校を運営しており、各軍の士官学校を卒業すると修士号が与えられる。英国の王立軍事学校は学位を授与せず、1年間の集中軍事教育である『士官候補生課程』を通じて士官を育成している。英国はクリミア戦争(1854~56年)での指揮の失敗を機に、士官を育成する際、初期の戦闘職務能力の確保に重点を置いている」
―韓国の陸軍士官学校の教育システムは、どの国のものと似ているか。
「米国だ。陸軍士官学校は、戦争中の1951年10月、慶尚南道鎮海(チンヘ)で4年制として改めて開校した。それまでは短期教育で将校を輩出していたが、専門知識と資質を備えた将校を養成するには限界があった。当時、米第8軍司令官だったバンフリート将軍は、米陸軍士官学校の教育訓練制度を導入し、韓国陸軍士官学校が4年制として再開校する上で重要な役割を果たした。その後、韓国は米陸軍士官学校の教育課程と運営方式を導入し、4年制の陸軍士官学校を定着させた」
―陸軍士官学校出身者が軍の上層部をどれほど占めているか。
「韓国軍では将校を『陸軍士官学校出身』と『一般出身』に区分して呼んでいる。『一般』とは、第3士官学校、学生軍事学校の学軍士官候補生(ROTC)、一般大学の学士卒など、陸軍士官学校出身ではない将校を総称するものだ。
一般出身の将校たちは、『我々が一般なら、陸軍士官学校は特別なのか』と問い返す。実際、軍では陸士出身者は特別扱いを受けている。陸軍士官学校を卒業する将校には10年の義務服役期間が与えられ、卒業と同時に長期服役に指定される。軍の人事政策において、陸軍士官学校以外のルートで育成された将校たちは短期服役となる。短期服役は少尉まで可能であり、少佐以上になるためには長期服役を申請し、選抜されなければならない。このため、少尉として任官する陸軍将校全体のうち、陸軍士官学校出身者は3.7%に過ぎないが、階級が高くなるにつれて陸軍士官学校出身者が圧倒的に多くなる。
尉官級における士官学校出身者の割合は12〜14%だが、佐官級では半数程度(41〜42%)まで高まる。2025年8月の陸軍将官級将校の昇進結果を見ると、陸軍士官学校出身の中佐昇進者は対象者308人のうち140人で選抜率は45.5%、同校出身の大佐昇進者は対象者684人のうち103人で15.1%だった。将校級将校には2〜3回の昇進機会があるため、実際の陸軍士官学校出身者の最終的な中佐・大佐昇進率はこれよりもさらに高い。
一方、陸軍士官学校出身者以外の場合、中佐の選抜率は12.1%(3422人中413人)、大佐の選抜率は3.9%(2126人中83人)にとどまった。将官のうち、士官学校出身者の割合は80%以上を占めてきた。将官のうち、士官学校・学軍・学士出身者の比率は通常8:1:1だった。陸軍士官学校出身でなければ、将官に昇進するのは文字通り『夢のまた夢』ということになる。李在明政権では、大将7人のうち5人が士官学校出身。以前の政権では、通常、大将7人のうち6人が士官学校出身だった」
―陸軍士官学校出身者が軍の上層部を独占すると、どのような問題が生じるのか。
「陸軍士官学校出身なのか否かによって昇進に構造的な差があれば、優秀な人材が学軍・学士将校に応募しなくなる。将校団全体のレベルが低下する。12・3内乱事態のように、陸軍士官学校の先輩と後輩のネットワークが民主主義を脅かすような事態も起こる。軍内部の人事のバランスが崩れると、私的な人脈の利害関係が憲法の価値よりも優先されるリスクが高まる」
―士官学校出身者による軍上層部の独占をどのように改善すべきだろうか。
「陸・海・空軍の士官学校を統合したとしても、統合士官学校出身者が現在のように軍上層部を独占する可能性がある。これを繰り返さないためには、公正な人事制度を構築しなければならない。現在、軍当局は小隊長候補者など短期勤務の初級幹部を大量に確保し、その中から一部の長期勤務者のみを軍に残し、残りは除隊させるという『大量養成・短期活用・大量損失』という将校養成方式を維持している。これを、出身を問わず、将校は長期勤務方式へと転換する必要がある」