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「トランプは私たちを裏切り、抹殺した」…用済みにされたMAHAの怒り

登録:2026-05-15 08:53 修正:2026-05-15 09:34
米国のドナルド・トランプ大統領が今月1日(現地時間)、フロリダ州のオカラ国際空港に大統領専用機で到着し、専用ヘリコプター「マリーン・ワン」に向かっている/AP・聯合ニュース

 「トランプ政権は私たちを裏切り、『MAHA(Make America Healthy Again:米国を再び健康に)』運動を完全に抹殺したことを認めよ」「こんな結果は望んでいなかった。今秋は投票所に行かないつもりだ」

 先月17日、ソーシャルメディアのXでは、トランプ政権を支持してきたMAHA勢力の怒りが爆発した。ドナルド・トランプ大統領が新たに疾病予防管理センター(CDC)の所長に指名したエリカ・シュワルツ博士を支持するという文を、ロバート・F・ケネディ・ジュニア保健福祉長官が投稿した直後だった。シュワルツ氏は過去に軍のワクチン接種義務づけ政策を支持してきた医師で、ワクチン懐疑論を信じるMAHAの望まない人事だった。先月末にもトランプ大統領は、MAHA運動の象徴的存在でありケネディ長官の側近でもあるケイシー・ミーンズ氏をCDC公衆衛生局長官に内定したが、承認が遅れ、代わりにFOXニュースの医学解説者として活動する放射線科医、ニコル・サファイア氏を指名した。サファイア氏はケネディ長官の保健政策を「混乱そのもの」と述べて非難してきた人物だ。ケネディ長官との事前協議はほとんどなかったという。

 2024年の大統領選挙でケネディ長官に「保健分野の全権を与える」としたトランプ大統領の約束が、中間選挙を前にした政治的計算に追いやられたことで、MAGAとMAHAとの「不安な同居」が揺らいでいる。そもそも、前回の大統領選でトランプ大統領とケネディ陣営が結びついたことからして異例だった。民主党の名家出身の環境弁護士だったケネディ氏は、民主党の主流入りに失敗してトランプ陣営に転じた。主に左派陣営に属していた反ワクチン・反多国籍製薬会社志向のウェルネス運動も、右派のMAGA連合に合流した。

 トランプを支持するMAGAと民主党から排除されたMAHAを貫くのは、ポピュリズムと反既得権感情だ。米国「ボックスメディア(Vox Media)」は「2000年から2020年にかけての反ワクチン運動は特定の政党と結びついておらず、むしろ声の大きな人物は左派に傾いていた」としつつ、MAHAは特定の党派というより「反既得権健康運動」に近いと指摘している。しかし、伝統的に連邦政府の縮小を好むMAGAの政策と、超加工食品の規制、農薬の使用制限、製薬会社のけん制、ワクチン接種の縮小、人工着色料の排除などの規制強化に重きを置くMAHAは、構造的に衝突せざるを得なかった。

 最近の除草剤(農薬)規制をめぐる論争も、MAGAとMAHAの対立のきっかけとなった。MAHA陣営は除草剤の成分「グリホサート」が様々な慢性疾患の原因となっているとして政府に規制を求めてきたが、トランプ大統領は産業保護や国内の生産性などを理由にメーカーのバイエル社の側に立った。これを受けてMAHA勢力は先月27日、ワシントンの連邦最高裁前でトランプ政権を糾弾するデモをおこなった。

 CNNは、トランプ政権が相次いでMAHA陣営の意に反する政策を取っているのは、11月の中間選挙を前に政治的な得失を計算した結果だと報じた。中道層にあまり好まれず、社会的な反発ばかりが強かったワクチン接種の縮小から、医療費の引き下げや超加工食品の規制のような、より多くの大衆に好まれるテーマへとアジェンダを変更していっているのだ。

 「用済み」扱いされたMAHAたちは反発している。ウェルネスインフルエンサーのバニ・ハリ氏は、除草剤についてのデモで「私たちは親、農家、健康に関心のある人々からなる急成長する勢力であり、ワシントンが不慣れな方法で組織化している」と述べつつ、「中間選挙を前に私たちを無視するのは、政治的にも近視眼的な行為」だと抗議した。

 MAHAの離脱を最も鋭く注視しているのは民主党だ。民主党はケネディ長官を直接攻撃するのではなく、除草剤問題や医療費削減問題など、MAHA支持者が好みそうな問題を選択的に語る戦略を取っている。米国の政治専門メディア「ザ・ヒル」は、「MAHAアジェンダは接戦の選挙区で爆発力がある」として、郊外の女性、無党派層、若年層の有権者が集中する選挙区でMAHAの離脱票が5~10ポイント動くだけで、下院で2~3議席が覆る可能性があると予測している。

チョン・ユギョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/1258193.html韓国語原文入力:2026-05-12 05:01
訳D.K

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