4日前に始まった米国によるイランに対する海上封鎖が長期化すると、イランの経済的被害が拡大するとの見方が出ている。海上封鎖が停戦交渉において、ホルムズ海峡と核問題をめぐって有利な結果をイラン側から引き出すレバレッジになるかどうかが注目される。
16日(現地時間)のウォール・ストリート・ジャーナルの報道によると、イランの港を出入りする船舶の遮断に重点を置いていた海上封鎖を、イラン産原油を輸出する「影の船団」の遮断にまで拡大すると米国政府の関係者が表明した。米国防総省は、イランの周辺海域以外の場所でも影の船舶をだ捕する準備ができていると語った。影の船団とは、イランやロシアなどの国際的な制裁の対象国が石油などを密かに輸出するために、国籍を隠したり位置追跡装置をオフにしたりして航行させている船舶を指す。米中央軍は今月13日午前10時(米東部時間。韓国時間13日午後11時)から、イランの港を出入りするすべての海上交通を封鎖している。
海運分析会社「ボルテクサ(Vortexa)」、「ケプラー(Kpler)」などは、イランの原油貯蔵施設が今後2~3週間以内に貯蔵容量の限界を迎えると予測している。イランの陸上原油貯蔵能力は1億2000万バレルほどで、すでにその50%以上が使用されている。イラン近海には約1億6000万バレルのイラン産原油を積んだタンカーが浮かんでいるが、米国の封鎖により足止めされている。
原油貯蔵施設が満杯になると油井を閉鎖しなければならないが、そうなると油井の生産能力が永久に損なわれる可能性がある。一定の圧力で流れる原油を止めると油井のバランスが崩れ、水が油井に流入するとともに、重い堆積物が岩石の隙間を塞ぐ。そうなると油井は、生産を再開したとしても以前の生産量の一部しか回復しないか、完全に経済性が失われる可能性がある。原油生産が数カ月停止するだけでも、今後数年間は生産能力に悪影響を及ぼす可能性があるということだ。
英国のエネルギー市場分析会社「エナジー・アスペクト」のリチャード・ブロンズ代表は、「海上封鎖の意図するところは、ホルムズ海峡に対するイランのレバレッジの無力化と、イランに合意させるために経済的圧力を強めること」だと語った。
ただし、イランは40年以上にわたり西側から制裁を受けてきたため、経済的圧力にも耐久力が高いことが変数となっている。イランの石油貯蔵施設に関する情報も不透明なため、貯蔵能力は知られている以上に高い可能性があると同メディアは伝えた。