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韓国国家安保室長「非核化してこそ中国にも利益…韓中首脳会談で実質的議論」

登録:2026-01-03 08:08 修正:2026-01-03 09:40
ウィ・ソンラク国家安保室長が31日午後、ソウル鍾路区の大統領府内にある安保室長接見室で、ハンギョレのインタビューに応じている=チョン・ヨンイル先任記者//ハンギョレ新聞社

 韓国のウィ・ソンラク国家安保室長は「朝鮮半島の非核化はすべての周辺国の利害のかかった問題」だとして、「(5日に行われる)韓中首脳会談で内実のある実質的な議論が行われるだろう」と語った。ウィ室長は、韓米の首脳が「友人」と呼び合い、人間的な関係を構築してきたことを新政権の外交の成果だと述べつつ、今年も韓米、韓中、韓日関係などを発展させていくと強調した。

 ウィ室長は李在明(イ・ジェミョン)大統領の中国国賓訪問を4日後に控えた12月31日、大統領府でハンギョレのインタビューに応じ、「朝鮮半島地域で非核化が完全に不可能になれば、その後の状況は誰にとっても得にならない。中国やロシアにとっても同じだ」と述べた。今月4~7日の李大統領の訪中期間中に、中国と朝鮮半島の非核化についての議論を本格的に進めるという。以下、ウィ室長との一問一答。

-昨年はアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議をはじめ、韓米、韓中、韓日首脳会談などの大きな外交日程を消化した。

 「最も記憶に残っているのは、8月の初の訪米、ホワイトハウスのオーバルオフィスでの(韓米)首脳会談だ。『李在明政権はトランプ政権と合うのか』という考えが固定観念のようにあり、関税爆弾まであった。そのような状況で会談が実現し、それまでのあらゆる固定観念を覆す大逆転ドラマが繰り広げられた。両指導者は予想を超えて非常に良い人間的関係を構築したし、『友人』と呼び合うようになった。新政権の発足後、大きな転換を迎えた瞬間だった。(その時の合意は)その後、韓国外交のベースとなった」

-北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が昨年10月に中国の北京で開催された戦勝節80周年行事に参加して以降、中国は「朝鮮半島の非核化」に言及していない。今回の韓中首脳会談で、北朝鮮問題に関して両国はどこまで合意できるか。

 「中国はあまり非核化の話をしようとしない。中国のこのような動きは望ましくないとは思うが、朝鮮半島に対する中国の立場には安定性と連続性があると思う。(この連続性の上で)これまで進めてきた朝鮮半島の平和、非核化の話をしようと考えている」

-共同声明には「非核化」という文言が盛り込まれると予想するか。

 「(共同声明に非核化という文言が)明示的に出てくるかは別問題だと思うが、そのような協議を行うだろう。朝鮮半島の非核化は、周辺のすべての国にとって共通の利害のかかった問題だ。この地域で非核化が完全に不可能になれば、その後の状況は誰の得にもならない。緊張が激化するだろうし、誰もが安全保障のために次の動きを考えるようになるだろう。それは中国やロシアにとっても得にならない。だから共通の問題意識というものがある。内実ある議論をしようと思っている」

-中国が12月29~30日に「台湾包囲演習」をおこなった。韓国にも台湾についての立場表明を求めてくるのではないかという懸念がある。

 「両岸関係に対する韓国の立場は常に一貫しており、明確に規定されている。両岸での平和、安定が重要だ」

-中国が台湾に関して具体的な立場を求めてきても応じないということか。

 「そのような問題は互いに自らの立場がある問題であるため、中国も理解するだろう」

-中国は官営メディアを通じて韓国の原子力潜水艦の建造、ウラン濃縮の推進に対して懸念を表明している。

 「北朝鮮は核武装潜水艦を推進しており、(核兵器を搭載して)発射もできる。韓国も対処しなければならないということを説明すべきだ。(韓国の立場からすると)核やミサイルの能力の南北間の『非対称』は、厳しい問題にとどまらず死活問題だ」

-李大統領は「中国の違法漁船に強く対応しなければならない」と述べているが、どのような意図があるのか。西海(ソヘ)上の違法構造物に対しても強硬な立場だと聞いているが。

 「強硬というより原則に忠実なのだ。人は(李在明)大統領を『親中』だと言うが、そうではない。大統領は常に国益に沿った実用を考えており、(西海の違法構造物などに対する厳重対応方針は)それを示すものの一つだ。原則に合わないではないか。(違法漁船問題も)武力抵抗は常識ではない」

-西海の違法構造物は、首脳同士で妥結が可能だと考えるか。

 「中国と協議する時は、首脳クラスの指針が下されるのがよい。そうしてみようと考えている」

-今回の訪中期間中のK-POPのコンサートを期待したが、実現しなかった。「限韓令」の解除は今すぐには難しいのか。

 「今回の訪中に合わせて公演を準備するのは難しく、(今後)コンサートを推進してみようと思う。後日にはできる。(また、中国との関係修復に向けて)サプライチェーン、デジタル、新素材などで協力の道を探ろうと思っている。(今回の首脳会談のテーブルにのぼる)経済に関する複数の協力文書を準備している」

-4月のトランプ大統領の訪中は朝米首脳会談に弾みをつけるものだと言われている。朝米会談の可能性についてどう予想するか。

 「可能性は排除することなく、様々なことに備えている。しかし多くの時間が残っているし、このかん北朝鮮と米国の関係は極度の硬直局面にあるため、楽観したり過度に期待したりはしていない。その代わり我々は、米国だけでなく国連などの国際機関や、北朝鮮と相対的に敵対的でない欧州の中立国、東南アジア諸国などとの(接触の)可能性も同時に考慮している」

-大統領が19日の外交・統一業務報告で「大韓民国は分断国家であるため、統一部の役割が非常に重要だ」述べたため、いわゆる「自主派と同盟派との対立」において自主派に傾いているとの解釈が示されている。

 「(自主派だとか同盟派だとか)そのような分類そのものに同意できない。私は自分のことを何派だとかと思ったことはない。国家安全保障会議(NSC)で多くの議論があり、多くの会議もおこなっている。重要なのは、難しくても(外交安保政策の意見の相違を)調整することであり、さらに重要なのは、調整できたら調整された通りにやることだ」

-NSCで意見の相違を調整するのは正しいが、チョン・ドンヨン統一部長官は安保室の第1、第2、第3次長、すなわち次長級が会議に参加することに異議を唱えた。構成の問題はまとまったのか。

 「そうなったと思う。NSC体制が胎動したのは金大中(キム・デジュン)政権時代であり、次官級が入るのが慣行だった。(当時は)首席が次官級で、大統領府でその調整役を果たしたのだ。大統領府の次官は省庁の次官とは異なるとみなされているのだ。それは大統領制の特徴の一つだ。これまで次官級がNSCに参加する伝統が変わったことはない」

-米国との「共同説明資料(ジョイントファクトシート)」の後続措置が重要だが、後続協議には心配される部分もある。早ければ来年(2026年)初めにも米国側の交渉チームが訪韓するといわれているが、具体的な日程の調整はなされているか。

 「答えが返ってくるのは1月の第1週が過ぎてからだと思う。(12月の訪米の際に米国側と)協議した時、雰囲気は肯定的、積極的だった。米国も急ごうという空気があることが知れてうれしかった。米国議会と話し合うべきことは多いが、今年は米国の中間選挙があるため容易ではないだけに、韓米両国の政府は早く動くべきだと考えている」

-現在、ファクトシートには原潜に関して「米国は韓国が原潜を建造することを承認した」と曖昧に記されている。

 「原潜については別途に合意文を作成する」

-在韓米軍のザビエル・ブランソン司令官は11月に在韓米軍の『戦略的柔軟性』を強調しているが、米国に中国けん制への参加を要求されても、韓国の原潜は北朝鮮に対するものだということは明白だということか。

 「そうだ。(韓米は)優先順位が同じではない。それを調整したものがファクトシートに記されている。変化する環境に合わせて韓米の間で妥協するにしても、その結果が韓国の安全保障をより危険にさらしてはならないというのが、我々が協議に臨んだ際の立場だ」

-原潜は韓国が建造するということでまとまったのか。

 「もはや問題になる部分ではない」

-安保に阻害されない範囲で検討するに値する南北の緊張緩和措置には、どのようなものがあるか。

 「これまで様々な検討を行うとともに、安保に損傷を与えない範囲内で(南北の緊張を緩和)できることをしてきた。北朝鮮は呼応していないが、南北がさらに敵対的にはなっていない。それを成果ととらえるべきだ。(さらなる措置を)検討中だが、むやみに進めてはならない。安保に阻害されれば国内で物議を醸す。国民の支持を得られなければ、その政策は力を持ちえない」

-2026年も外交が重要になると考えられる。主にどのようなことに重点を置くのか。

 「昨年作り上げた米国との関係をうまく定着させることだ。日本との関係も悪いだろうと予測したが、(韓日関係は)順調で、発展を続けている。韓米、韓日関係は安定し、中国との関係は回復しつつある。後続措置を通じてこれらを発展させていく。さらには、それを主要7カ国(G7)やNATO(北大西洋条約機構)、ASEAN(東南アジア諸国連合)などへとつなげていくことが、韓国外交の基本ベースだ。それを基礎として中国、ロシアなどのグローバルサウスへと到達させるつもりだ」

-韓日「シャトル外交」を復元したのは大きな成果だが、歴史に対する懸念も残っている。

 「新政権発足時、あらゆる人が『民主党は反日だから韓日関係は終わった』と言っていた。しかし、李大統領が8月に韓米首脳会談前にまず日本を訪問したことで、(韓日関係は)安定した。日が差している時に穀物を乾かしても雨は結局降るものだ。歴史問題、領土問題などを解決していくためには、好循環の蓄積がなければならない。(韓日で)歴史を語る際にも、悪循環に陥ってはならない、互いにうまく解決していくべきなのではないか、そこまではコンセンサスがある状況だ」

ソ・ヨンジ、コ・ギョンジュ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/1237640.html韓国語原文入力:2026-01-02 05:00
訳D.K

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