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「マクロ」動員し掲示板占領…憲法裁判所への威嚇強める尹大統領支持者たち

登録:2025-03-11 06:41 修正:2025-03-11 07:59
10日、憲法裁判所のホームページよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領釈放後、弾劾審判宣告を控えた憲法裁判所に支持者たちがオン・オフラインを問わない圧力と威嚇を集中的に加えている。自動投稿機能がある「マクロプログラム」まで登場し、憲法裁のホームページの自由掲示板に一日数十万件の投稿が行われる一方、憲法裁周辺のデモでは発言がより一層過激になった。

 10日、DCインサイドの「国民の力ギャラリー」には、「憲法裁判所の自由掲示板における弾劾反対、クリック一回で終わる」というタイトルの文が掲載されている。前日投稿された同文が案内する通り「コード」をコピーしてブックマークを生成し、ブックマークを3回クリックすると、憲法裁自由掲示板に自動的に投稿される「マクロプログラム」だ。これを使うと、「詐欺の弾劾を却下せよ!」 「憲法裁判所は政治の道具ではありません! 弾劾に反対します!」 などの内容が無作為に掲示されるという。尹大統領の支持者らは、「ウィンドウを数十個開けておいて投稿中(笑)」、「本当に楽だな」などの反応を示し、同プログラムを積極的に使っている様子だった。

  似たようなタイトルの書き込みが掲示板全般を埋め、憲法裁の自由掲示板は飽和状態だ。9日の一日に16万6180件の投稿が掲載されたのに続き、10日には午後7時現在で21万件余りの投稿があった。弾劾を求める市民の投稿もあるが、相当数が弾劾案の棄却を主張する内容で、「棄却」、「却下」という単語が題名に含まれた投稿だけ選んでも10万件を越える。8日までに一日1万5千件程度の投稿があったことに比べれば、マクロプログラムの登場以後、爆発的にその量が増えたということだ。

9日、DCインサイド「国民の力ギャラリー」に「マクロプログラム」利用を誘導する投稿があった=ホームページよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 これは正常な掲示板の利用を妨げる行為であるため、刑法の業務妨害罪が成立する可能性がある。実際、憲法裁の掲示板に投稿を行うためには、数千人にのぼる待機人数を待たなければならないほどだ。最大野党「共に民主党」国民疎通委員会虚偽操作監視団はこの日、国会で記者会見を行い「大韓民国の民主主義が組織的な世論操作攻撃を受けている」とし、「違法マクロを作成・配布した者を捜査し厳しく処罰せよ」と要求した。

 「オンライン世論戦」に続き、この日憲法裁周辺には朴槿恵(パク・クネ)元大統領弾劾宣告当時に死亡した4人の人物の焼香所まで設置された。憲法裁判官らの名前と共に「人民裁判の末に憲法裁は粉々になる」、「国民を流血革命に追い込むな」などの過激な威嚇の文言が書かれたプラカードを持った支持者らも憲法裁正門の目の前でデモを続けた。

 警察もオンラインとオフラインを問わず、強まる尹大統領支持者らの脅威に神経を尖らせている。特に、オンラインでは憲法裁に対する爆破の脅しなどテロレベルの書き込みまで掲載され、判決当日の警察特攻隊の投入も検討されている。ソウル警察庁のパク・ヒョンス庁長職務代理は「さまざまな暴力行為を扇動する投稿について非常に懸念している。徹底的に捜査を続ける予定だ」と述べた。

チョン・ボンビ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1186251.html韓国語原文入力: 2025-03-11 00:41
訳H.J

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