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韓国海軍と軋轢あった海上自衛隊の幕僚長「関係改善、ボールは韓国側に」

登録:2023-03-15 06:32 修正:2023-03-15 07:19
酒井良海上幕僚長=日本海上自衛隊ウェブサイトよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 日本の海上自衛隊幕僚長の酒井良氏は、2018年末の韓国駆逐艦による「レーダー照射」疑惑と自衛隊の哨戒機の「威嚇飛行」問題で悪化した韓国海軍との関係を改善する時になったと述べた。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が両国の中心の懸案である強制動員労働者問題に関する譲歩案を発表してから8日後のことだ。

 酒井氏は14日の記者会見で、哨戒機の威嚇飛行などで悪化した韓国との関係を念頭に置いて「過去の問題をしっかりと整理し、互いに関係修復へと歩みを進めていく。機は熟してきている」と述べた。さらに、北朝鮮の核の脅威と中国の軍事力強化など、厳しくなった東アジアの安保環境に言及し、「日米韓3カ国の連携が極めて重要だ」としたうえで、「現在(日本の)海上自衛隊と韓国海軍の関係を阻害してはならない。修復して、3カ国の連携をさらに強化することが求められる」とも語った。韓国海軍と日本の海上自衛隊は、2018年12月の哨戒機による威嚇飛行とその後続いた日本艦艇の旭日旗掲揚問題で関係が悪化し、交流が途絶えた状態だ。

 現在、尹錫悦政権が進めている韓日、韓米日安保協力のために最も重要なのは、陸軍と空軍ではなく海軍間の協力だ。3カ国の首脳が昨年11月に発表した「プノンペン声明」には、「飛来するミサイルによる脅威を探知し、及び評価する各国の能力を向上させるため、北朝鮮のミサイル警戒データをリアルタイムで共有する意図を有する」という文言が含まれている。このためには弾道ミサイル探知能力のある韓国と日本のイージス艦が協力して情報を共有しなければならない。

 しかし、日本側が過去の問題を伏せて関係改善に乗り出そうとするかは不透明だ。酒井氏は同日もこの問題を「曖昧にすることはしない」と述べており、先月はこの問題と関連して「ボールは韓国側にある」という認識を明らかにした。尹錫悦政権が望む韓日安保協力のために、韓国海軍当局が日本に「遺憾」を表明しなければならない状況が起きる可能性もある。

キル・ユンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1083608.html韓国語原文入力: 2023-03-15 02:40
訳H.J

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