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百済時代の服を着て遺跡を旅行…「伝統文化」にはまる韓国の20~30代

登録:2023-02-23 11:09 修正:2023-02-23 11:20
イ・ソナさん(26)が百済時代の服を着て益山の弥勒寺址で撮った写真(左)と、朝鮮時代の官服「チョルリク」をアレンジしたワンピースを着て国立光州博物館で撮った写真=イさん提供//ハンギョレ新聞社

 イ・ソナさん(26)は最近、韓服(朝鮮民族の伝統衣装)を着て博物館や遺跡を訪れる趣味にはまっている。朝鮮時代の官服の一つの「チョルリク」をアレンジしたワンピースを着て国立光州博物館で展示を観覧したり、百済時代の衣服を着て益山(イクサン)の弥勒寺址を訪ねたりする。幼い頃から「宮廷女官チャングムの誓い」や「張禧嬪(チャン・ヒビン)」などの時代劇が好きだったイさんは、数年前から韓服の魅力の虜になった。日常生活の中でも着られる韓服をよく作ったりもしたが、最近は韓服をアレンジした服やアクセサリーを売っている場所が増え、気軽に韓服を買って着られるようになったという。イさんは「最近、伝統工芸をモチーフにした小物を売っているおしゃれなお店も増えて、オンラインでも韓服や伝統文化に対する若年層の関心が高まっているのを感じる」として「以前は目立つんじゃないかと気になったけれど、最近は一緒に韓服を着て、旅行先で写真を撮りあったりする友達も増えた」と話した。

 ここ数年、20~30代の間で韓服を着たり伝統文化をテーマにした雑貨を買ったりする人が増えている。日常生活でも気軽に着られる韓服や伝統工芸の小物など、選択の幅が広がったことが影響を及ぼした。韓服を着て宮殿に出かけるブームが大衆化したことで、韓服を着て博物館や遺跡などを訪れたり、伝統武芸である国弓を習ったりするなど、「伝統文化の楽しみ方」も様々な形に進化している。

キム・ハヨンさん(34)が普段着型の韓服を着て徳寿宮でポーズを取っている(左)。右はキムさんが描いた道明尊者の幀画=キムさん提供//ハンギョレ新聞社

 韓服や伝統工芸の小物がもっとも活発に販売されているところは、クラウドファンディングのプラットフォームだ。大半が零細製作者なので需要を予測するのが難しいため、一定金額の投資を達成すれば製品化し販売する方式を取る。クラウドファンディングのプラットフォーム「Tumblebug」は、昨年上半期と下半期の2回にわたり「伝統企画展」を開いたところ、169件のプロジェクトが展開され23億6000万ウォン(約2億4千万円)のファンディング(売上)を達成した。チョゴリをモチーフにしたジャケットや、マゴジャ(韓服に重ね着する上衣)をアレンジした防寒コートなどの個性的な衣類をはじめ、木造建物の丹青にインスピレーションを得た傘などが人気を集めた。昨年8月に5回目を迎えた博覧会「韓服商店」には、過去最多の74社が参加した。

 若い世代の古いものへの熱狂は、身近に接する機会が増えたことも一役買っている。最近韓服をアレンジしたスカートを買ったというユ・ウンジさん(25)は、「『伝統』というと堅苦しいイメージだったけれど、最近は国立中央博物館などで発売されたグッズなど、伝統的なものがむしろ“ヒップ”な感じ」だとし、「既成品だけど高級感もあり、商品の幅も広くて選ぶ楽しさがある」と話した。Tumblbugのマネージャーのチ・ヘウォンさんは「オフラインの売り場を中心に運営されていた韓服ブランドが、コロナ禍でオンライン販売を始めたことに伴い、20~30代にアプローチしはじめた」とし「3月にも伝統企画展を開く予定で、現在までに62人のクリエイターが参加を申請している」と話した。

 韓服で伝統文化にはまり、さらに特別な伝統文化の楽しみ方を見つけた人もいる。会社員のキム・ハヨンさん(34)は普段着型の韓服を着はじめてから伝統文化に関心を持ち、国弓(弓術)と幀画(仏教信仰を内容とした絵)を習いはじめた。「弓を射ったり筆で線を引いたりするのは、どちらも集中力向上とストレス解消に役立っている」とし「K文化が世界的に流行しているので、古いものが現代に合うように新たに構成されて保存されればという気持ち」だと語った。

イ・ウヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1080847.html韓国語原文入力:2023-02-23 09:47
訳C.M

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