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中国に左右される韓国経済…研究機関「上半期は苦難、下半期は反騰」見通し

登録:2023-02-09 20:12 修正:2023-02-10 06:48
韓国開発研究院(KDI)のチョン・ギュチョル経済展望室長が9日、政府世宗庁舎で経済展望を発表している=KDI提供//ハンギョレ新聞社

 国策研究機関である韓国開発研究院(KDI)は、今年上半期の国内景気は予想以上に大幅に下がり、下半期に入って早めに反騰傾向を示すだろうと予想した。このような見通しに至った主要な変数は中国だ。今年の韓国経済は、中国の経済状況に左右されるという意味だ。

 KDIは9日、こうした内容の「修正経済展望」を発表した。KDIは例年5月と11月に経済展望報告書を出す。しかし対内外の不確実性が大きくなり、今年から2月と8月にも修正展望を追加で出すことにした。

 今年の韓国経済の年間実質成長率展望値は、昨年11月の展望値と同じ1.8%を維持した。企画財政部(1.6%)と韓国銀行(1.7%)の予測値より小幅に高い水準だ。

 しかし細部の見通しは変化した。KDIは「今年上半期の景気減速幅がこれまでの展望に比べてさらに深まる反面、下半期の回復はより早く進行すると予想する」と話した。

 今年上半期の成長率展望値(以下、前年同期比)は、従来の1.4%から1.1%へと下方修正した。中国のリオープニング(経済活動の再開)が短期的には中国国内の急速な新型コロナ拡散および経済萎縮を招き、韓国の輸出不振も激しくなるということだ。半導体を中心として輸出減少傾向が続き、高物価・高金利で内需回復も足を引っ張られ、景気が予想以上に大幅に悪化するという見解だ。

 一方、下半期の成長率展望値は2.1%から2.4%に引き上げた。これも中国経済の反騰と中国人観光客の流入などが韓国の輸出と経済全般に好材料として作用するだろうとの展望が反映された。KDIのチョン・ギュチョル経済展望室長は、「中国経済が良くなると物価上昇圧力が少し高まることもありうるが、総合的な影響は韓国経済にプラスだろう」と説明した。

 KDIは、今年の韓国の輸出が上半期に4.2%減り、下半期には7.7%増え、年間では1.8%増加すると見通した。

 今年の年間消費者物価上昇率の展望値は、従来の3.2%から3.5%に引き上げられた。国際原油価格は原油導入単価基準でバレル当り80ドル前後にとどまり、安定傾向を見せるだろうが、電気・ガスの料金など公共料金の引き上げで供給側面の物価上昇圧力が高まるという話だ。電気料金の第1四半期引き上げ幅(キロワット時当たり13.1ウォン=約1.4円)が第2四半期以降も四半期ごとに同じ幅で上がるという前提などを反映した。今年のウォン相場(各交易相手国との物価変動や交易量を反映した実質実効為替レート基準)も4%余り下落すると予想した。

 今後の景気の主な変数にも中国が挙げられた。KDIは「今後、中国でコロナ感染症の拡散が十分に制御されなかったり、中国の不動産市場の下降が景気に波及する場合、韓国の輸出回復も遅れ、経済成長が展望値に達しない可能性がある」と述べた。

パク・チョンオ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1079065.html韓国語原文入力:2023-02-09 18:35
訳J.S

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