ウクライナのゼレンスキー大統領が24日、ロシアの侵攻で始まった戦争を早期に終結させるためにロシアと交渉すると明らかにした。場所はウクライナとベラルーシの中立地域といえる「国境地帯」と定められた。
ゼレンスキー大統領は27日(現地時間)、フェイスブックに掲載したメッセージで、「ベラルーシのルカシェンコ大統領と会談した結果、我々はウクライナ代表がロシア代表といかなる前提条件もなしに両国の国境であるプリピャチ川付近で会うことで合意した。ルカシェンコ大統領はウクライナ代表が移動し、会談し、帰るまでの間、すべての飛行機・ヘリコプター・ミサイルがベラルーシ領土内で動かないよう責任を負うと約束した」と明らかにした。
ウクライナとロシアはこれまで、交渉場所をめぐって対立してきた。ロシアはベラルーシの首都ミンスクを会談場所に提案したが、ウクライナは自国を攻撃する国で会談はできないとし、これを拒否した。その代わり、ポーランドやスロバキア、ハンガリー、トルコ、アゼルバイジャンなどで交渉することを提案した。その後、ウクライナとベラルーシの水面下の交渉を通じて、両国の中立地域と言える国境で会談することで合意が成立したものとみられる。ゼレンスキー大統領は、具体的な会談日程は公開しなかった。
ゼレンスキー大統領は、ロシアが侵攻した当日の24日、ロシアが要求するウクライナの中立化などを含め、対話する用意があると明らかにしていた。ロシアのプーチン大統領もウクライナと対話の意思があると明らかにしたが、ウクライナが武器を置いて抗戦を諦めるならば対話が可能だという立場を明らかにした。