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「打ちたいが時間ない」ワクチン予約で悩む人々=韓国

登録:2021-09-24 03:20 修正:2021-09-24 07:38
23日、ソウル西大門区の北阿ヒョン文化体育センターに設けられたコロナワクチン接種センターを訪れた市民たちが、ワクチン接種を受けている/聯合ニュース

 測量会社で働くAさん(28)は最近、ワクチン接種で悩んでいる。社内で支援業務を担当しているAさんは、非首都圏の複数の地域にある個別チームの業務進行状況に応じて随時出張しなければならず、週末勤務も頻繁にある。Aさんは「ワクチンを打とうと思っても打つ時間がない。自分がどこにいのるか予想しにくいため、どの病院でいつワクチンを打つのか決められない」と吐露した。大方は都心の外郭で測量を行うため、残余ワクチンの予約に成功しても、時間に合わせて病院に行くのは難しい。

 今月18日に追加予約が始まった新型コロナウイルスワクチンの577万人あまりの未接種者の予約率は1.6%(9万2798人、23日午前0時現在)。接種率を高めるためには、Aさんのような人のために未接種者の予約受け付け期間を延ばし、選択の幅を広げるべきだとの声があがっている。

 Aさんのように仕事量が多く、労働時間が一定でない労働者は、大半がワクチン接種の予約に困難を抱えている。放送作家ユニオンのキム・ハンビョル支部長は「放送作家のほとんどが忙しすぎる。ワクチン接種に行かなければならないのに、急用ができて予約をキャンセルするケースも数知れない。ワクチン接種を受けて十分に休む余裕がないため、接種を受けてもその当日に徹夜で作業することもある」と述べた。現在、政府は民間企業に対してワクチン休暇の付与を「勧告」しているのみだが、有給休暇の保障を受けられない非正規労働者やフリーランサーなどの労働者がワクチン予約について頭を悩ませているケースもある。キム支部長は「放送作家の場合は、ワクチン休暇も有給が保障されない。日給で受け取っている場合は、休めば1日分の賃金がもらえなくなるため、予約をキャンセルして後回しにする作家が多い」と語った。

 未接種者のワクチン追加予約受け付け期間は今月30日までで、10月以降に接種の機会を提供する計画は23日時点で決まっていない。コロナ予防接種対応推進団の関係者は、未接種者の10月以降の追加予約について「現在のところ樹立された計画はない」とし「いま予約受け付け中の未接種者に対する接種が行われた後に、さらなる検討が必要だ」と述べた。

 専門家たちは、未接種者には追加で接種の門戸を開いておくことが重要だと強調する。上半期から予約の機会が与えられた高齢層とは異なり、18~49歳の予約受け付けは8月中旬から始まったため、やや期間が短かったことや、接種の意思があるにもかかわらず接種を受けられなかった可能性などを考慮すべきということだ。高麗大学安山病院のチェ・ウォンソク教授(感染内科)は、「疾患のために接種を受けられていない、あるいは様々な事情で打てていない人に接種の機会を与えるなど、接種の機会は引き続き与えられていなければならない。現実的に接種を受けていない人の接種期間を9月までで終わらせるのは難しい」と述べた。

ソ・ヘミ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/1012510.html韓国語原文入力:2021-09-23 17:43
訳D.K

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