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重症予防効果77%なのに…連休のワクチン未接種者の事前予約率1.2%=韓国

登録:2021-09-23 06:23 修正:2021-09-23 06:44
557万人のうち連休4日間で予約は7万人のみ 
重症化のリスクの高い高齢者110万人は未接種 
10月の追加予約の予定はなく 
 
「高齢層を中心に死亡者増加の恐れがあり 
インセンティブの強化で接種を促し 
異常反応の懸念解消する資料提示すべき」…
今月22日、ソウル江南区水西駅広場に設置された「訪問選別検査所」で、帰省から戻ってきた人々が新型コロナ検査を受けるため並んでいる/聯合ニュース

 今月17日基準で全国民の70%以上が新型コロナウイルス感染症ワクチンを1回以上接種を受け、未接種者問題が優先課題に浮上した中、秋夕(チュソク、陰暦8月15日の節句)の連休4日間の未接種者の事前予約率は1.2%にとどまっていることが分かった。感染が高齢者を中心に広がる場合、重症・危篤患者や死亡者が増える可能性があり、未接種者に接種を促す対策が求められている。

 新型コロナ予防接種対応推進団は22日、未接種者557万5860人の事前予約率は1.2%(7万862人)だと発表した。推進団は、まだ接種を受けていない人が再び接種の予約をできるように、18日夜8時から18歳以上の未接種者を対象に追加予約受付を始めた。予約期限は30日午後6時までで、来月1日からモデルナ製ワクチンが接種に使われる予定だ。今のところ、10月に追加予約の機会を与える計画はないという。

 専門家らは、未接種者への感染が広がることを懸念している。翰林大学聖心病院のイ・ジェガプ教授(感染内科)は「デルタ株は感染力が強く、未接種者が集団免疫で保護される効果はあまり期待できないだろう」とし、「未接種者の中から感染者が増えれば、死亡者も増えるだろうし、重症患者も増える可能性がある」と指摘した。何よりも新型コロナは、年齢が高くなるほど重症化率や致命率が高くなる特性を持っている。同日基準で、これまで接種を一度も受けていない60代以上の高齢者層は112万143人。高年齢層の予約者は1万1764人で1.05%だ。

 専門家らはワクチン接種インセンティブの強化で、未接種者にワクチン接種を促すことを求めた。嘉泉大学吉病院のオム・ジュンシク教授(感染内科)は「近いうちに接種完了率が70%を超えるため、飲食店などで多数が集まる場合、(接種証明書の提示を求めるなど)接種のインセンティブを適用する必要があると思う」と述べた。さらに「もし新型コロナが1級感染病ではなく、2級や3級感染病になった場合は、未接種者の治療費を本人が負担するようにする案も考えられる」と述べた。

 同時に、異常反応への懸念で接種をためらっている層への説得も併行する必要があるとみられる。高麗大学安山病院のチェ・ウォンソク教授(感染内科)は「さまざまな理由があるだろうが、まだ予約が済んでいない場合、異常反応への懸念が原因である可能性もある。異常反応に関する疫学的分析資料をさらに提示する必要があり、それを根拠にしたコミュニケーションが重要だ」と指摘した。

 一方、中央防疫対策本部は、5月から8月14日まで感染が確認されてから28日が過ぎた10万1285人を追跡調査し、予防接種力による重症度を比較した結果を発表した。10万1285人のうち、重症者や死亡者は2240人で、重症化率は2.21%だった。このうち、未接種者は87.5%(1959人)、1回接種者は10.8%(242人)、接種完了者は1.7%(39人)だった。年齢標準化重症化率は、未接種群が2.61%、1回接種群が1%、接種完了群が0.6%で、重症予防効果は77.0%と分析された。全体致命率は0.28%で、年齢標準化致命率は未接種群で0.38%、1回接種群で0.14%、接種完了群は0.1%と確認され、死亡予防効果は73.7%だった。

ソ・ヘミ、キム・ジフン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/1012371.html韓国語原文入力:2021-09-22 21:51
訳H.J

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