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自己隔離終えたアフガン特別貢献者「個人の能力に合った仕事がしたい」

登録:2021-09-14 05:36 修正:2021-09-14 10:09
13日午前、忠清北道鎮川郡の国家公務員人材開発院で、自己隔離を終えたアフガン特別貢献者の子どもたちがスポーツをしている=鎮川/写真共同取材団//ハンギョレ新聞社

 緑の芝生が植えられた運動場では、20人あまりの子どもたちがサッカーボールを蹴っている。運動場周辺の陸上トラックでは、人々が思い思いにペアで散歩している。記者がボール遊びをする子どもに親指を立てると明るい笑顔が返ってくる。よくある公園の風景のようだが、ここにいる人々はわずか1カ月前までアフガニスタンで生死の岐路に立たされていた韓国政府の現地協力者たちだ。彼らは先月26日、政府の特別貢献者として韓国に入国した。

 13日、アフガン特別貢献者の臨時の生活の場となっている忠清北道鎮川郡(チンチョングン)の国家公務員人材開発院を訪ねた。この日、特別貢献者たちは、新型コロナウイルス感染症予防のための2週間の自己隔離を終えて、3度目の外出をした。彼らには1日1時間、人材開発院の運動場約1万平方メートルの範囲内で、外出の自由が認められている。特別貢献者たちはこの時間を待ちわびているという。通訳ボランティアをしているアフガン出身のAさんは「どうしても寮の中にばかりいるのでイライラする。そのため、1時間外に出ることを楽しみにしている。こうした生活が続くわけではないので、少し我慢しようと話したりもする」と語った。

 年齢・性別に分けて4つのプログラムが運営される幼少年サッカー活動は子どもたちに人気がある。サッカー活動に参加する65人のうち22人は女性だ。かつて現地で10年にわたってアフガン五輪サッカー代表チーム監督を務めたイ・ソンジェさん(53)が子どもたちを教える。イさんは「9・11テロ直後にアフガンへ行った時は、女性がサッカーの試合をするのは見られなかったが、今回女性チームを作る時には申し込み者が多くて驚いた」とし「うまい子どもたちを韓国のサッカーチームにつなげられれば」と話した。法務部は来週中にテコンドープログラムも開始する計画だ。

 彼らはアフガン脱出の際、韓国政府の助けを待つだけでじっとしていたわけではなかったという。政府と特別貢献者との連絡が難しかった7月、バグラムの韓国病院で働いていたBさん(40)が初めて韓国大使館に協力を要請したことで、彼らの脱出は急ピッチで進められたという。脱出の過程では、現地の特別貢献者同士が維持してきた連絡網もうまく作動した。Bさんは「最初に米軍がアフガンを離れると言った時はとても心配だった。タリバンが来たら私たちの未来は不安だと思っていた」とし「あの時、韓国大使館に直に連絡した。職員のみなさんが夜を徹して働いてくれたので私たちはここにやって来られた」と当時の状況を語った。

 特別貢献者とその直系家族は韓国に入国できたが、依然として親戚や知人はアフガンに残されている。自分は安全を確保したといっても、現地に残された親戚の心配までは消し去れない。現地の韓国職業訓練院の教授だったCさん(37)は「私はチャットアプリで親戚と連絡したが、携帯電話のない人は残された親戚とまだ連絡が取れていない。女性はあらゆる自由が禁止され、外国人や政府のために働いた人たちは殺されたり、逃げたりしている」と話した。Cさんは「(私も)アフガンにいた時、メディアなどのインタビューでタリバンに反対する発言をよくしたが、(タリバンが)家にやって来たという」と付け加えた。

13日午前、忠清北道鎮川郡の国家公務員人材開発院で、自己隔離を終えたアフガン特別貢献者の子どもたちがスポーツをしている=鎮川/写真共同取材団//ハンギョレ新聞社

 将来に対する不安からも自由ではない。子どもたちの教育と雇用は特別貢献者たちの最大の懸念材料だ。Cさんは「教育的な援助があればと思う。仕事は、私たちの経験に合った職に就ければと思う」と語った。

 法務部は、特別貢献者が韓国社会にうまく適応できるよう、鎮川での2週間の健康検診などの基本プログラム終了後、23日から本格的な社会適応教育を行う計画だ。出産が迫っている2人を含む7人の妊婦には、まず産婦人科診療を受けてもらう。法務部のユ・ボンニョル総括団長は「成人には、法務部の基本社会統合プログラムを受けてもらって韓国語と韓国文化、社会秩序、金融などを総合的に教育する計画だ。入国者の60%を超える未成年には、教育部と協議して年齢に合った教育を提供する」と述べた。法務部は、アフガン特別貢献者が医療などの様々な分野の専門家であることを考慮し、個人の専門などを活かして就業できるよう支援する計画だ。

イ・スンウク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1011553.html韓国語原文入力:2021-09-13 18:12
訳D.K

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