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ユン前検察総長、野党支持層でも揺れる独走態勢…ホン・ジュンピョ議員が急浮上

登録:2021-09-10 06:34 修正:2021-09-10 07:00
ホン・ジュンピョ「国民の力」議員が今月9日、ソウル衿川区のスタジオで開かれた国民の力大統領選予備選挙候補の「国民シグナル面接」に出席した/聯合ニュース

 韓国の大統領選挙に向けた野党「国民の力」の予備選候補であるホン・ジュンピョ議員が、野党の大統領候補適合度で「圧倒的首位」だったユン・ソクヨル前検察総長を追い越す世論調査結果が相次いで発表されている。「告発教唆疑惑」という悪材料まで重なったユン氏の支持率が下落傾向にある一方、ホン氏の支持率は急上昇している。国民の力の大統領選予備選の構図が急速に「2強構図」に再編されたことで、逆選択をめぐる議論が再燃する可能性も排除できなくなった。

 リアルメーターが「オーマイニュース」の依頼を受け、今月6日から7日にかけて全国の成人2019人を対象に行った保守野党陣営の大統領選候補適合度調査(信頼水準95%、標本誤差±2.2ポイント)で、ホン・ジュンピョ氏(32.6%)はユン・ソクヨル氏(25.8%)を誤差範囲外で引き離し、トップに立った。最近、ホン氏がユン氏をぎりぎりまで追いつめ、1位を記録した調査もあったが、いずれも誤差範囲内の激戦で、誤差範囲を越えて上回ったのは今回が初めて。4つの世論調査機関(エムブレイン・パブリック、Kスタットリサーチ、コリアリサーチ、韓国リサーチ)が今月6~8日、全国の成人1011人を対象に行った全国指標調査の保守陣営大統領選候補適合度調査(信頼水準95%、標本誤差±3.1ポイント)でも、ホン氏は24%、ユン氏は18%を記録した。誤差範囲の最大値近くまで差を広げたのだ。ネクストリサーチが「SBS」の依頼で今月6~7日、全国の成人1005人を対象にした「国民の力」大統領選候補適合度調査(信頼水準95%、標本誤差±3.1ポイント)でも、ホン氏は1カ月前の調査より11.9ポイント高い27.1%を記録し、22.8%(-2.3ポイント)を記録したユン氏を誤差範囲内で上回った。

 ホン氏とユン氏の主な支持層は、政治スタンスによって明確に分かれる。リアルメーターの調査で、ホン氏は共に民主党支持層の35.5%の支持を受けたが、ユン氏は4.6%にとどまった。開かれた民主党の支持層(ホン45.9%、ユン7.4%)でも同様だった。一方、国民の力の支持層ではユン氏が48.8%の支持を受け、ホン氏(31.3%)をリードした。 しかし、ユン氏は1週間前の53.8%から5.2ポイント落ちた一方、ホン氏は14.2%から2倍以上(15.9ポイント)に急上昇した。国民の力支持層の世論もホン氏の方にかなり傾いたわけだ。結局、与党支持層でユン氏が大きく引き離されており、彼らがユン氏を排除する「逆選択」をした結果という主張が出る可能性のある状況だ。

 国民の力ではこうした調査結果が、大統領選「予備選挙ルール」をめぐる対立を再燃させる可能性があると懸念している。これに先立ち、国民の力選挙管理委員会は、内紛の末に逆選択防止条項を入れないことを決めたが、世論調査に入れる「本選競争力」項目の具体的な文言をめぐり、ホン議員陣営とユン前総長陣営の激突が予想されるということだ。

 ホン氏は50代以下の支持率が高い一方、ユン氏は60代以上の老年層で高い支持率を誇るのが最近の調査の特徴だ。リアルメーターが行った20代の調査でも、ホン氏(37.7%)はユン氏(16.4%)を2倍以上の差で引き離した。これについて、ホン氏の急浮上が「逆選択」によるものとは限らないという分析もある。チェ・チャンリョル龍仁大学教授は「(ホン氏は)司法試験の復活や随時入試の廃止など、不公正に疲れた若者層の心をつかむ自由競争公約を掲げている」とし、「ビジョンの不在などでユン前総長に失望した支持層が、実用主義に沿うホン議員に注目し始めた」と分析した。ホン氏は同日、フェイスブックに「大統領選挙は私たち(与党支持層)だけで投票するわけではない」とし「中道層、進歩層、全羅道圏、20~40代の支持を得られる拡張性を持たなければならない。彼らの拒否感が強ければ、選挙で勝てない」と強調した。

ペ・ジヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1011176.html?_fr=mt1韓国語原文入力:2021-09-100 2:36
訳H.J

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