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韓国保健福祉相「福島第一原発汚染水検証」WHO総会で演説

登録:2021-05-26 04:56 修正:2021-05-26 07:41
クォン・ドクチョル保健福祉部長官/聯合ニュース

 保健福祉部のクォン・ドクチョル長官が国際社会に対して、新型コロナウイルスの克服に向けたワクチン生産の拡大と、日本による福島第一原発の汚染水の海洋放出決定に関する情報の検証を求める。

 クォン長官は25日夜にオンラインで開かれる「第74回世界保健総会(WHA)」の基調演説で、まず世界保健機関(WHO)に対する韓国の積極的な支援を約束し、パンデミック克服方策を提示する予定だ。クォン長官は、臨床試験の簡素化などを通じたワクチンと治療薬の開発の迅速化、生産基地の発掘と技術移転を通じたワクチン生産の拡大への集中を提案する予定だ。

 クォン長官はまた、日本政府による福島第一原発の汚染水排出決定について、国際社会の関心を求める計画だ。汚染水排出問題に関する日本側の透明な情報公開を要請する一方、利害当事国との十分な事前協議なしに汚染水を放出してはならないとの立場を明らかにする予定だ。

 クォン長官は、事前に配布した基調演説の原稿の中で「将来のパンデミックの予防のために、国際的な保健危機対応システムを整備しなければならない。特に韓国は、公共の保健を脅かす要素に対する国家間の迅速な通報と情報共有の重要性を強調したい」とし、「各国が医療システムを強化し、保健危機を迅速に感知および通報することは、将来の疾病X(Disease X)がパンデミックへとつながることを予防する重要な要素」だと述べた。クォン長官は続けて「同じ原則が、4月に日本政府が発表した福島第一原発の汚染水の海洋放出問題にも適用されなければならない」とし「日本政府の透明な情報公開を望みつつ、前例のない事案であることを考慮し、利害当事国との十分な事前協議なしに原発汚染水の海洋放出が行われてはならないということを強調したい。世界保健機関、国際原子力機関(IAEA)をはじめとする国際社会の客観的かつ十分な検証を求める」と述べた。

 世界保健総会は世界保健機関(WTO)の定期総会で、毎年5月に開かれる。24日に開幕した今年の総会は来月1日まで行われ、新型コロナの影響により昨年に続いてオンラインで進められる。

キム・ジフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/996524.html韓国語原文入力:2021-05-25 10:46
訳D.K

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