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IMF「韓国企業の負債『GDPの100%』…G20平均より高い」

登録:2020-04-22 06:16 修正:2020-04-22 07:44
国際通貨基金(IMF)//ハンギョレ新聞社

 国際通貨基金(IMF)は韓国企業の負債水準が主要20カ国(G20)平均より高く、そのうち中小企業負債の約40%は危険水準に達したと評価した。

 IMFが21日公開した「韓国金融部門評価プログラム(FSAP)」報告書の原文によると、韓国の非金融分野の企業の負債規模は国内総生産(GDP)の約100%に達したと分析された。IMFは「これは主要20カ国の平均より高い水準」だと評価した。中国は国内総生産の約150%で韓国より高かったが、米国やイギリスは80%前後だった。特に、企業負債のうちの35%を占める中小企業融資は回収困難の可能性が高いと分析された。IMFは「中小企業負債の約40%が危険水準」と評価した。

 IMFは2008年のグローバル金融危機レベルの景気低迷と金融ショックの発生を仮定し、国内24銀行に対するストレステストを行った結果も公開した。全国単位で営業する銀行の普通株資本割合(CET1)は、2019年の13.4%から2020年には10.0%へと3.4%ポイント下落すると推定された。地方銀行は2019年の12.0%から2021年には8.7%に、貯蓄銀行や信用協同組合などのその他の預金機関は2019年の7.9%から2022年には5.5%まで下落すると推定された。バーゼル委員会は2008年の金融危機を契機に銀行の損失吸収能力を示す中心指標として普通株資本割合を一定水準以上維持することを勧告しているが、現在の金融当局は一般銀行には7%(五大都市銀行は8%)以上を勧告している。ただし金融市場では通常9~10%を防衛ラインとして受け入れている。

 IMFは「韓国の金融システムは危機状況において復元力があるものと見られる」としながらも、「一部の地方銀行とその他の預金機関は大幅な資本損失に直面するだろう」と警告した。地方銀行とその他の預金機関の損失が大きいのは、主な顧客層である中小企業への融資が回収困難になる可能性が高いためと見られる。銀行のこのような資本余力の減少に対する貢献度を与信部門別に分析した結果、企業融資が60%で最も大きな部分を占め、家計融資は30%だった。

 またIMFは、家計負債の約15%が現在危険な水準であり、約11%は返済能力が疑わしいと診断した。危機状況を仮定したストレステストを行った結果、返済能力不能に陥る家計負債の規模が国内総生産の4%から5.3%に増加すると推定された。

パク・ヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/941416.html韓国語原文入力:2020-04-22 02:34
訳M.S

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