朝米交渉の梗塞局面が続くなかで、週末に米国-日本、中国‐ロシアの首脳が会い、自分たちどうしの共助強化を確認した。4強の動きが朝米交渉の促進剤として作用するのか、米日と中ロの立場の差が拡大する状況につながるのか、注目される。
ドナルド・トランプ米大統領と安倍晋三日本首相は26日(現地時間)、北朝鮮核問題で緊密に協力する立場を再確認した。安倍首相は会談後、記者団に「朝米(非核化交渉)の過程を展望し、今後の進行方法について深く意見を交換した。日本も朝鮮半島の非核化に積極的に役割を果たしたい」と述べた。また「次は自分が金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と向き合い、(日本人拉致問題を)解決する」と話した。
ロイター通信は、両首脳が対北朝鮮制裁およびその維持に対する「共同の決意」について議論したと、ウィリアム・ハガティ駐日米国大使の話を引用して報道した。トランプ大統領は会談の冒頭発言で「私たちは他の人々ともとても密接に協力しており、北朝鮮に関しても話すだろう。私はそれがかなりうまくいっていると考える」と述べた。
米日首脳の議論は、今後も密接に進行されると見られる。トランプ大統領は、来月25~28日に日本を国賓訪問し、6月28~29日に大阪で開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会談にも参加する。米日首脳会談が異例にも3カ月連続で開かれ、朝米交渉に対する安倍首相の影響力が高くなりうる。安倍首相夫妻は26日、トランプ大統領の妻のメラニア夫人の誕生祝賀会にも参加した。トランプ大統領は、メラニア夫人が「この夫婦ほど私が(誕生日を)共に過ごしたい人はいない」と話したとし、安倍首相との関係を強調した。両首脳は27日、一緒にゴルフもした。
しかし、トランプ大統領は経済問題については安倍首相を圧迫した。彼は、会談の冒頭発言の大部分を貿易交渉に割き、「日本は(米国の)農産物に途方もない関税をかけているが、私は関税を撤廃したい」と述べた。彼が「(米国は日本産)自動車に関税をかけていない」と話すと、安倍首相が「2.5%かかっている」と反論する場面もあった。またトランプ大統領は、米日貿易交渉が来月末にも妥結できるとし、早期妥結を圧迫した。日本の自動車メーカーが米国により多くの生産施設を作らなければならないとも述べた。
一方、中国を訪問したロシアのウラジーミル・プーチン大統領は27日、北京での記者会見で習近平国家主席との前日の首脳会談について「朝ロ首脳会談の結果を詳細に説明し、朝鮮半島の状況に対する意見も交わした」と明らかにした。彼は「ロシアと中国は、朝鮮半島問題の解決に対する共同ロードマップを持っている。1番目の部分(挑発的行為の中断)は全般的に履行されており、今や2番目の部分に進まなければならない。2段階は、紛争当事者間の関係を正常化すること」と話した。
相次いで開かれた首脳会談の内容を見ると、米日は対北朝鮮圧迫の維持に重きを置き、中ロは米国に柔軟な接近を要求したと見られる。25日、朝ロ首脳会談に関しトランプ大統領は「プーチン大統領の声明に感謝する」として「ロシアと中国が私たちを助けていることに感謝する。中国は自国のすぐそばに核兵器があることを望んでいない」と話した。この話には、北朝鮮が中ロを後ろ盾としようとすることを牽制する狙いもあるように見える。ハガティ駐日米国大使はこの日、ワシントンでの講演で「金正恩がプーチンに会ったのは、制裁が北朝鮮の政権にとって途方もない圧迫になっていることを示している」と話した。