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ポンペオ国務長官「金正恩委員長は複雑な討論に長けた人」

登録:2018-05-15 05:53 修正:2018-05-15 07:26
マイク・ポンペオ米国務長官が今月13日、米放送に出演し、北朝鮮の核廃棄に対する米国の見返りなどの処置について具体的に明らかにした=ホームページからキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と先月初めと今月9日に相次いで面会したマイク・ポンペオ米国務長官が、連日金委員長を高く評価している。彼は文在寅(ムン・ジェイン)大統領や中国の習近平国家主席を除いて、金委員長と長時間にわたり話し合ったごく少数の外部人物の一人だ。

 二度目の平壌(ピョンヤン)訪問で、抑留米国人3人と共に先月10日に帰国したポンペオ長官は13日(現地時間)、フォックスニュースとCBS放送に相次いで出演し、来月12日に開かれる朝米首脳会談に対する見解を明らかにした。彼がインタビューの度に欠かさず受けた質問は「金正恩に直接会ったが、どんな人物だったか」だった。ポンペオ長官は「(金委員長と近いバスケットボール選手の)デニス・ロッドマンよりは私の方がリバウンド数がはるかに少ないが、とてもいい時間を過ごした」としたうえで、「対話が専門的だった。彼は北朝鮮住民のために何をすべきか知っている」と述べた。また、「金委員長は西欧のメディアを観察している。おそらくいつかこの番組も見るだろう。世界が何と言っているのかに関心を持っている」と述べた。

 また、「金委員長は物知りだ。複雑な討論に長けた人」だとし、「私がやや外れたことを質問をした際も、彼は答えていた。メモもなかった」と述べた。そして「我々両国の成功的な交渉が究極的にどのようなものかに対する真摯な討論が、彼と私の間で直接的に行われた」と強調した。

 ポンペオ長官は、中央情報局(CIA)局長時代には北朝鮮の政権交代を主張し、対北強硬派として知られていたが、態度が完全に変わった。彼は今月11日、カン・ギョンファ外交部長官との共同記者会見で「金委員長が合理的だと思うか」という質問に対し、「それはちょっと品のない質問のようだ」としたうえで、「そうだ。私たちは実質的で良い対話を交わした」と答えた。

 米国の外交を率いているポンペオ長官はこのように金委員長に対する肯定的評価を示し、北朝鮮を「バラ色の未来」に導く「グッド・コップ」(良い警察)の役割を担っている。米国の対北朝鮮民間投資の可能性を広報するなど、積極的な見通しを相次いで示している。

今月13日、米放送に出演したジョン・ボルトン・ホワイトハウス国家安保補佐官=ホームページからチャプチャー//ハンギョレ新聞社

 一方、ホワイトハウスに入る前から「スーパータカ派」と呼ばれてきたジョン・ボルトン補佐官は、「バッド・コップ」(悪い警察)の役割を遂行している。彼はポンペオ長官と同じ日にABC放送などに出演し、北朝鮮の核兵器を「国外搬出」すべきという要求を明らかにし、朝米首脳会談で生物化学兵器や日本人拉致問題、韓国人拉致被害者問題も取り上げるとして、断固たる態度を示している。外交街では、2人の見解の相違というよりは、戦略的な役割分担だと見ている。

ファン・ジュンボム記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/844534.html韓国語原文入力:2018-05-14 21:33
訳H.J

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