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韓国産EV車用バッテリー補助金中断、すでに水面下で韓中交渉中

登録:2017-11-14 22:26 修正:2017-11-15 08:39
2015年10月27日、中国南京市新疆経済開発区で開かれた"南京電気車バッテリー工場の竣工式"=LG化学提供//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が13日、中国の李克強首相に韓国企業の電気自動車用バッテリー補助金除外措置の撤回を要求したことと関連して、すでに両国の実務クラスがこの問題を協議していたことが確認された。12月に開かれる韓中首脳会談以前に、両国が折衷点を見出し妥結に至るかに関心が集まっている。

 14日、文大統領の歴訪随行団としてフィリピンにいる政府高位関係者は、ハンギョレとの通話で「すでに両国が実務クラスでバッテリー補助金支援中断問題を議論している。それで文大統領が李克強首相と会った席で議題として取りあげることになった」と話した。また「バッテリー補助金の支援と中断は、中国政府の裁量権に属する問題で、互いに関係の復元を話し合っている」と付け加えた。前日の会談で李克強首相は「中国の消費者の安全に関わる問題なので、慎重にしなければならない」とのみ答えた。文大統領が電気自動車用バッテリーの補助金問題を取り上げたのは、12月の韓中首脳会談を控えて、それまでに両国がこの問題で妥結するよう促す性格が大きいと見られる。

 LG化学とサムスンSDIは、2014年10月中国に電気自動車用バッテリー工場を竣工し生産・販売に入ったが、翌年第2四半期から補助金支援対象から除外された。中国当局は明確な理由を明らかにしていない。中国で売れる電気自動車は年間60~70万台で、電気自動車の価格に占めるバッテリーの比重は20~30%に達する。その後、韓国企業と同じ技術・製造方式(三元系バッテリー)でバッテリーを小規模に販売する日本企業は補助金支援対象に選ばれたが、韓国企業の製品は「THAAD葛藤」が重なって、補助金支援対象から除かれた状態だ。業界関係者は「電気自動車事業は補助金など政策当局の意志に左右される、いわゆる「政策基盤事業」だとしながら「製造方式により安全認証基準を用意して、これを通過するか否かで安全性を確保できるにもかかわらず、中国当局は漠然と(バッテリー引火憂慮にともなう)消費者安全問題とだけ言っている」と話した。

 業界の一角では、電気自動車バッテリー補助金除外の背景には、中国の自国バッテリー産業育成のためという保護主義の意図もあると見ている。一部の中国メーカーは、技術的に一世代進んだ韓国企業の製造方式と同じ技術開発に加わっている。

チョ・ゲワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/818989.html 韓国語原文入力:2017-11-14 17:02
訳J.S(1124字)

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