本文に移動

韓日首脳会談の日程発表に遅れ...「慰安婦」謝罪めぐり調整難航か

登録:2015-10-27 03:28 修正:2015-10-27 06:34
2013年10月7日、インドネシアのバリで開かれたAPEC首脳会議で朴槿恵大統領と安倍晋三首相(左)がインドネシアのスシロ・バンバン・ユドヨノ大統領の挨拶を聞いている=資料写真//ハンギョレ新聞社

 大統領府が26日、韓日首脳会談と関連し、来月2日の開催を日本側に提案した事実を明らかにしたことで、朴槿恵(パク・クネ)大統領と安倍晋三首相との間の初の首脳会談が可視圏に入ってきた。しかし、慰安婦問題をめぐり、両国間で最後の綱引きをしているものと見られる。

 大統領府関係者は同日、「韓中日3カ国首脳会議をきっかけに、韓日首脳会談を開催する案をこれまで協議を行ってきたが、最近開催日として11月2日を日本側に提案しており、返信を待っている」と明らかにした。同関係者は、慰安婦問題の交渉に進展が見られたかどうかについて、「まだ内容について言えるような状況ではない」と述べた。

 大統領府はまた、李克強首相が31日から来月2日まで公式訪韓すると発表した。大統領府は李首相が31日、朴大統領と会談を開き、訪韓期間中に韓中日3カ国首脳会議に参加する予定だと明らかにした。3カ国首脳会議は、来月1日に開かれる予定だが、日本と日程の調整が終わっておらず、開催日は発表されなかった。

 韓中日首脳会議と韓日首脳会談まで1週間を切った時点まで、具体的な日程を発表していないのは異例のことだ。これは慰安婦問題に対する安倍首相の謝罪をめぐり、韓国と日本との間で神経戦が繰り広げられているためと思われる。

 これと関連し、産経新聞は26日、日本政府関係者の話を引用して、「韓国側が慰安婦問題の謝罪姿勢を安倍晋三首相に表明するよう要請していることが分かった」と26日付で報じた。しかし、同紙は「日本は現在、前提条件のない首脳会談の実現を求めている。現在(韓国の要求に)応じるつもりはなく、安倍首相と朴大統領との間の初の首脳会談に暗雲が垂れこめている」と伝えた。これに対して菅義偉・官房長官は安倍首相の謝罪を要求したとする同紙の報道について「事実ではない」と否定した。それとともに、両国首脳が前提条件のない対話をしなければならないという日本政府の立場に変化がないと明らかにした。

 朴槿恵政権は発足後2年半以上にわたり、日本の慰安婦問題に対する「誠意ある措置」を首脳会談の事実上の前提条件として掲げ、日本と対立してきた。しかし、韓米日3角安保同盟を強化しようとする米国政府の意向を受け入れ、事実上対日外交の正常化に向かって旋回し始めた状態だ。このため、朴大統領は8・15祝辞で、植民地支配に対する謝罪が全く盛り込まれていない「安倍談話」について「私たち(韓国)としては残念な部分が少なくないのが事実」としながらも、日本に正面から批判することを避けた。続いて韓国政府は19日、日本の自衛隊観艦式に大祚栄艦を派遣し、20日には韓日国防長官会談を開くなど、両国間の軍事協力に乗り出している。このような状況で、安倍首相が慰安婦問題について謝罪する姿勢を見せれば、朴大統領は「何も得られない首脳会談」ではなかったことを国内外に示せるようになる。

 一方、華春瑩・中国外交部報道官は26日の定例ブリーフィングで李首相の訪韓期間中に安倍首相と日中首脳会談を開くどうかについてはよく分からないと明らかにした。これは、日中の間でも神経戦が繰り広げられていることを示唆している。

東京/キル・ユンヒョン特派員、チェ・ヒェジョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-10-26 19:46

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/714536.html 訳H.J

関連記事