北朝鮮は25日、国防委員会政策局声明で「南朝鮮(韓国)当局者は、百の言葉より実践的な行動一つがより重要な意味を持つ時期であることを、はっきりと認識しなければならない」と韓米合同軍事訓練の停止と対北ビラ撒き中断など、南北対話に向けての環境と雰囲づくりを再び韓国に促した。
声明は「今、南朝鮮当局は北南対話と関係改善について声高く騒ぎ立てているが、実践行動はことごとく(言葉とは)違った展開になっている」と主張した。続いて、「キ・ーリゾルブなど合同軍事訓練を計画通りに強行することを既成事実化した状態」、「ビラ撒き妄動に対してもこれまでと変わらない黙認庇護を示唆し、反共和国謀略行為に米国の奴らまで引き込んでいる状況」だと韓国当局を非難した。
声明はまた、韓国政府が自分たちの南北対話提案を経済的困難や国際的孤立からの脱皮を狙ったものなどと罵倒しているとし、「南朝鮮当局は、私たちの誠意と意志を見誤ったり、歪曲、愚弄してはならない」と警告した。声明は最後に「北南関係における大転換、大変革のための私たちの歴史的措置に挑戦し続ける場合、断固とした罰を下すだろう」と威嚇した。
韓国政府関係者は「北朝鮮の声明に具体的に対話を拒否するといった内容は含まれていない」とし、「対話に向けての雰囲気づくりを迫る要求を受け入れてもらえず、発言主体と水位を上げて圧迫に出た」と述べた。南北間の神経戦が続く場合は、「3月を予定しているキー・リゾルブ訓練の実施以前に、当局間の対話や離散家族の再会は難しいだろう」(チョン・ソンジャン世宗研究所首席研究委員)との見通しも出ている。
これに先立ち、リュ・ギルジェ統一部長官は23日、連合ニュースとのインタビューで、「金剛山観光は進められている途中で中断された」とし、「韓国政府も再開できるという立場を持っている」と明らかにした。リュ長官は金剛山観光中断の契機になった「韓国人観光客の射殺事件」への解決策が出たら、北朝鮮の核開発と関連した国連の対北制裁にもかかわらず観光の再開も可能であることを、最近は以前にもましてはっきりした口調で言及している。リュ長官は北朝鮮に対する追加提案の可能性について「北朝鮮側が答えるのが先」だと述べた。
韓国語原文入力:2015.01.25 20:40