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命の値段 535万ウォン(訳注:約40万円)…‘ギニーピッグ’インド人 15万名

https://www.hani.co.kr/arti/international/asiapacific/505459.html

原文入力:2011/11/14 20:59(1371字)
イ・ヒョンソプ記者


実験費用安く規制ゆるく
西洋の製薬会社 人体実験 急増
2007~2010年 死亡者 1730人
* ギニーピッグ:実験用ネズミ


西洋の製薬会社がインドに群がっている。薬を売るためではない。‘安い値段’で人体実験を行うためだ。
英国<インディペンデント>は14日‘どのように製薬会社はインド ギニーピッグ(実験用ネズミ)を絞り取るのか’という題名の企画記事を通じて法の網を避け強行されているインドの人体実験を集中分析した。

実態は衝撃的だ。 現在、インドでは少なくとも15万人を対象に1600件の実験が進行中だ。大部分がファイザー、バイエル、メルクなどの多国籍製薬会社が行う実験だ。そして2007年~2010年に実験途中で死亡した人は1730人に及ぶ。そして彼らの‘命の値段’、すなわち家族に補償金として支給されたお金は平均23万8000ルピー(535万ウォン)に過ぎない。


インドが製薬会社のターゲットになっていることにはいろいろ理由がある。まず費用が安いためだ。インドで実験を行えば先進国で行うより少なくとも費用を60%以上減らすことができる。 その上、インドでは2005年から薬品に対する規制が緩和されたために実験を‘合法的’に行うことが容易だ。何よりも数多くの人種的多様性を持った12億人の人口が最も大きな‘魅力’だと<インディペンデント>は伝えた。


インドの実験現況を集計した医師チャンドラ クラティは「さらに衝撃的なことは実験参加者の大部分が貧民街に住む文盲であり、相当数は自身がどんな条件下で実験に参加するかを知らないと答えたこと」と語った。すでに病気がある程度進行した貧しい人々がわらにでも縋る心情で、きちんとした同意手続きなしに実験に参加し、こういう人々は実験が失敗しても問題提起をするケースが殆どないということだ。


インド南部のアンドラ プラデシジュに住んでいる13才の少女サリタ クドゥムラもこういう人体実験の犠牲になった一人だ。サリタは昨年1月、意識を失った状態で親戚の家で発見されたが、病院に到着した時にはすでに亡くなっていた。そして病院に駆け付けた両親はサリタが‘ヒト乳頭腫ウイルス’(HPV)ワクチンの実験に参加しているという事実をそこで初めて聞いた。


ヒト乳頭腫ウイルスは子宮頸癌の重要な原因因子として知られている。米国の製薬会社メルクの支援の下に実験を行った団体‘パス’は学校から両親に知らせたと思ったと言い、学校は政府事業であるため知らせなくても良いと思ったと責任を押し付けている。


インドの人体実験市場の規模は1億8900万ポンド(3409億ウォン)規模に及ぶと推定される。そしてこういう実験を通じて完成された新薬は、彼らが購入意欲も出せない高価格で先進国の人々の病気を治すために売られていると<インディペンデント>は伝えた。


イ・ヒョンソプ記者 sublee@hani.co.kr


原文: 訳J.S